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裏第二話『事故』

『タイミング的に7日の今日になってしまいました……すみません』


『それでは本編へどうぞ』

ゆっくりと開けると朦朧とする意識……そして白い天井に知らない女性が目を見開いて慌てて出て行くのが目に入る


「自分が誰だか分かる?」


そう聞かれて


「分からない……」


そう答えた


「そう。ここが何処だかも分かる?」


首を横に振る


暫くの質問の後に……飛舞(とうま)と名乗る少女と飛霞と名乗る女性が安堵した表情と話をしている感じだった


「お兄ちゃん」


そう言われて向くが……


「お兄ちゃん……?」


訳が分からなくなっている。自分が男……なのかも女なのかも……分からない……


「性同一性ですか……?」


そんな言葉が聞こえてきた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


どうやら俺は……記憶が無く、混乱してる為に性別すら認識出来なくなってるらしい……


初めての事で詳しい検査をして結果待ち


ただトイレに関しても座ること以外の認識が抜け落ちてる為にしてるかさえも分からなくなってる


ただ行かないとと認識はしてるから正常であり異常な精神状態らしい


更に言うと……


「落ち着く……」


女の姿では精神がかなり落ち着く為に女装とやらをする事に


病院内は地毛でかなり伸びていた事もあって切る話からそのままに


だからロングストレートで居る事が多かった


「遊飛はどうも童顔で女の子に会うのが……ね……」


俺の名前は遊飛らしい……


夢恢遊飛で……自分の名前と認識出来ない……でも、それが納得する感覚だから素直に受け入れる事に


「どうも……こっちの方が落ち着く……分からない……」


それだけ答えた……


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


入院生活をしていて屋上のベンチに座りボーッと景色を眺めていた


普段は健常者同伴じゃないと入れない屋上で俺は大丈夫と判断で許可が許されていた


自殺防止みたいで不思議と納得してしまう


その時に


「人が居る何て珍しい」


声のする方へと向くと病院着を着た少女が立っていて


「君は?」


俺が聞くと


「そうね……遊璃よ」


そう言って俺の隣に座ると話し始めた。話した会話は覚えてないが……楽しかったのは覚えてる……


だけど……気が付くと彼女は病室に戻ったのか居なくなってることが多い


首を傾げながらもそんな日が続き


「なぁ、君は生きてるの?」


俺が聞くと


「どうしてそんな事聞くの」


聞き返してきて


「何時も居なくなってるから」


そう答えると彼女は寂しそうな顔をして


「何れ分かるよ。それよりも……」


彼女と話を続ける。そんな日々に終わりが……


何時もの屋上に行くと彼女は居なく……


「何処行ったんだろ……」


病院内を探し回る。気が付けば地下の霊安室の扉の前……そこに探していた彼女が……


「どこ行ってたの?」


彼女は俺を見て


「どうしたの?」


平然と聞いてきて


「それは俺のセリフ……アレ?」


頭を抱えると彼女は寂しそうな顔をし俺を抱きしめると


「そろそろだし……着いてきて」


手を引っ張られ中へと入ってしまう。そして彼女は一つの安置所に……心臓の鼓動の高鳴りと……不思議な安堵が……


彼女は勝手に扉を開けてゆっくりと引き出す


「っ……」


彼女を見ると少しだけ寂しい顔をし俺を見て


「遊璃……悠那岐遊璃(ゆうなぎゆうり)。私の名前で……」


俺はタグの名前を見て頭を抱え彼女を見ると、綺麗な顔がぐちゃぐちゃに崩れ、血塗れの姿


でも、怖くも無く……ただ俺に寄り添う形で抱き締める


「貴方は紛れもなく夢恢遊飛。貴方は交通事故で瀕死で……私も一緒に巻き込まれていたの


貴方が私を助けようとして……


貴方が生きてるのは……私の心臓と、一部の臓器と腕が移植されたから」


包帯で巻かれた腕を見て


「私が決めた事……と言うよりかは私は先が長くない事を理解して……貴方を。幸いにも心臓は無事だった……頭だけが……


でも……時間が限られてるから……間一髪……」


……


目を見開いて……ようやく……この落ち着く違和感に納得が行った


俺は彼女の心臓で彼女の意識が無自覚に……


それと同時に記憶が……


「俺は……」


それと同時に彼女は離れて


「良かった。自分に戻れて……私はさよならになるけど……生きて欲しい。生きて幸せになって欲しい」


そう言われたのと同時に意識がゆっくりと落ちた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


彼女のお墓の前に……


「お兄ちゃん……大丈夫?」


俺は頷いた。彼女のお墓……俺は久しぶりに来ていた


「悪かったな。来れなくて……」


手を握るのは夜……寄りを戻した……ただ、俺が好きかは分からなくなっていた


短かったけど彼女が好きになってしまっていたから。怖く……夜と別れたのはこれが原因であり終夜の事もあって逃げてしまったからだ


女顔は元々だけど……女装すると何故か彼女に寄ってしまうから避けていたけど……最近また……


「良いのかこんな俺で」


夜に聞くと


「だからよ」


そう返された。暫く無言のまま


「アルターエゴみたいなものか……」


俺の病名……オルターエゴ病と名付けられていた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ゲーム内で帝王機を扱えたのは……アルターエゴ……つまりは自分と自分が存在出来てるからで


飛舞(とうま)黎白(こはく)が二つ扱えたのはそれが理由


このゲーム……自分自身と自分自身を完全に把握した上で完璧に実現出来ていた


それを知ったからこそ……


「リアルだな」


そう感じた

『解説』


『事故の前後と女装についてです』


『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』

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