第三十六話『別れ』
『人と人は何時しか別れが来る』
『それでは本編へどうぞ』
鍵を手に解除する。勿論……どう言う拷問器具なのかは分からないが……
これがそうなら……
「……」
解放されると中身がごとっと落ちて、紙の封筒が真ん中に置かれてる
封筒の中身を開けると
────
これを見てるて事は余は死に、この国は滅んだ時だろう
余は国を腐敗させ国民を苦しませる事にした。余が嫌われば国が本当の意味で解放され、全てに救いがあると
だから、余は犯罪の全てを目を瞑り、全てを利用し国を滅びの道へと進めた
全ては軍事国家である軍帝国イギニリアスから余の国の帝王機である全てを守る為に
国が滅び、余が持つ帝王機と行方不明の帝王機が余が認めたモノの手に渡る事を。そして、その帝王機が軍帝国イギニリアスと全面戦争になった時の切り札となるように……
余にとって、この帝王機と国民……そして偉大な国を誇りに思う
守る為にはこうするしか無かった
もし、これを見て、余が認めたモノだとしたら、どうか……余の国の帝王機を守り、軍事国家である軍帝国イギニリアスを滅ぼして欲しい
あの国が存在する限り……戦争は終わらぬ。余が望むのは……平和な世界だ
どうか……頼む……
─────
そう綴られていた。なるほど……な
これを隠していた……
「これが皇帝の持つ最後の帝王機か」
手に取る。見た目は完全に剣だが、柄には鎖が約2メートルぐらい付けられていて、切れなさそうな剣な感じだった
「何をさせる気だか……」
それを手にしてからブラックホールへと放り込んでから、俺は部屋から歩いて出ていく
走ってくる獣……乖離が目の前まで来ると変幻……獣人の状態となり
「お兄さん……やって来たけど……結構苦戦しそう」
そう言われて
「帝王機持ちか?」
乖離は頷いた
手紙の事もあるから……出来れば……いや、この際だから
「乖離、リュナに頼んで……軍帝国イギニリアスを偵察して欲しい
どんな状況かと……戦力を知りたいから」
俺は画面を見て少しだけ笑を零した
「どうしたの?」
まぁ……そんな反応するだろうな
「帝国側を鎮圧する事にした。少し手伝ってくれないか?」
乖離は頷くと獣となり、俺は跨ったのと同時に走った。そのまま走っていくと
無数の攻撃が……帝国側なのか、乱戦が起きていて
「なぁ、これ……倒していいのか?」
帝王機持ちが固まってる時点で嫌な予感しはしてなかったけど……
「無理だから呼んだ」
だよなぁ……
さて……同宣言したものか……
ここで革命軍に便乗されても困るし……何より終夜の動向が把握出来てない今は相手したくないし……
「仕方が無い……」
乖離の上に立つ。乖離はそれを理解したのか安定させてくれて、俺は水心子正秀を抜いて
「乖離。悪いが……痛めつけてしまうぞ」
一気に複数の斬撃を飛ばした
「良いよ」
その瞬間に無数の巨大なブラックホールが生み出されて全てを吸い込まんとしようとしてる
それを見た帝王機使い達のプレイヤーが俺を認識すると向かってくる
「カイリ。もう言い」
そのまま、一気に飛び上がって攻撃を仕掛けようとした時に……
「全く……来てみれば……」
声がしだから、その方向へと向くと男性が立っていて
「ユウだったかな?。噂はかねがね。と、こんな状況で話すのは今じゃないな」
そう言って剣を……それも、処刑道具で見たノコギリ状の鉈を手にしていて
「一つ聞く。帝国……皇帝はどうなった?」
俺を見て聞いてくる。答えを間違えれば殺す勢いの状態だった
「殺して来た。敵対するなら俺が相手する。別にそれでも構わない……俺は全てを破壊するからな」
水心子正秀を抜いて構えた
「……はぁ。なるほどな。お前がそうか。良し。面倒だが……ここは俺に任せておけ」
そう言うとノコギリ状の鉈を振り回して、プレイヤーを吹き飛ばしていた
「……どう言うつもりだ?」
彼は俺を見てから
「何。あの皇帝が認めたプレイヤーだ。確認しただけだ」
そう言って歩いていく。それを見てから翼を広げて一気に飛び上がり
「流石に反乱とクーデターは起きてるか……仕方が無い」
姑獲鳥の翼を広げてから羽を周囲に撒き散らして、周囲の生命力を吸い上げていく
周囲を見てから、生き残ったプレイヤーを帝王機で始末しようとしたら……
「何だ?」
地面に降り立つ。目の前の彼に手を振られて呼び止められたのが原因だった
「悪いな。説得していたからな」
見た感じ……残りの帝王機持ちのプレイヤーが居たと思うが……
「この人数しか居ないが……残りは皇帝の言っていた通り……イギニリアスに流れたな。帝国は崩壊したと」
……
「だから?」
彼はノコギリ状の鉈を地面に突き刺して
「皇帝に頼まれたいた事をしたからな。お前の様なプレイヤーの為に予め帝王機持ちのプレイヤーを為の仲間をな」
なるほど……そういう事か……
んで……
「武器の持ってないプレイヤーは?」
彼は見ると
「ああ。彼等は普通に志願して来たやつだ。それは俺が面倒を見るから
で、どうだ?」
……
「分かった。面倒だし、皇帝の言動知ってるのなら分かるだろ?」
彼は笑みを浮かべ
「勿論だ」
そのまま引き連れて歩いていく
「良いの?」
獣姿の乖離の頭を撫でて
「乖離に任せる」
それはそう言うと分かったのか頷いていた。取り敢えず……イスラムに連絡しつつ、後はログインし続ける乖離達に任せる事にして
「終わったか……」
そのままログアウトする事にした。連絡が来ていて、俺は病院に向かった
慌てるような事じゃなく、普通に飛舞が会いたいと話したいからと
仕方が無いと思いつつも指定された場所に
「飛舞。急にどうしたんだ?」
違和感こそ感じるけど……いや、そういう事か。飛舞の人格で俺を呼び出したのか……
「いや、ただ話したくなっただけだよ。お兄ちゃん」
フェンスの上……まだリハビリで動けないはずの飛舞が普通にここまで来れるのは有り得ない……
と言うよりか……健康体の飛嘩しか有り得ないからな
「僕はお兄ちゃんにとって必要?」
突然そんな事を言い出して
「当たり前の事を聞くなよ。その為だけに呼び出したなら早く寝ろよ」
飛嘩は俺を見て
「決心したから。飛舞は新しく生まれ変わった。この体は健康そのもの。弱くない体で僕は不要な存在だから」
抱き締めてしまった。言葉にだそうとも出ない……だって消えると言ってるようなもんだったから
「お兄ちゃん……別に僕が居なくても大丈夫。それと離れて」
押し返されてしまって
「だがな……」
俺がその後を言おうとしたら
人差し指が俺の口に当たり
「お姉ちゃんには話してある。乖離にもさっきメールを送った
分かるのよ。飛舞が健康になると僕は鎖から解放される。つまりは……もう庇わなくてもいい体になったから僕は役目を終えるだけ」
……
「なぁ、お前はそれでいいのか?」
飛嘩は回りながら俺を見て言葉にした──
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目が覚めると優しく撫でられる感覚。ベットに体を起こして見ているオッドアイの瞳。白い髪が所々メッシュになっていて……
「飛嘩……居なくなっちゃった……」
そう言う飛舞は寂しそうながらも安堵したような表情をしていた
「安堵してるな」
飛舞を見るとすこしだけ笑みを浮かべて外を眺めて
「安心してるから。飛嘩が満足したのだから……」
少しだけ鳴いていて、俺は見て見ぬふりをしてゆっくりと目を瞑った
『解説』
『これにてこの章は終わり、次の章へと走ります』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』