第三十一話『親』
『親は親でも……』
『それでは本編へどうぞ』
取り敢えずはエイミー殴っておいたけど……ほぼ彼女からしたら痛くもないのか平然としていて
「『怒るの分かるけど、せめてお礼を言ってからよ。それと、アレは言葉の言い訳
私とてそのまま進まない物語なんぞ好きじゃないから』」
まぁ、仕方が無いか……
「厄介事するなよ」
彼女は手を挙げて
「『遊飛と立ててるからね。役に立つようになるよ。と、彼女からロストしなかったと見ると……他をあたるしかないかなぁ』」
……
「お前……わざとだろ?」
彼女は俺を見てから
「『私は貴方の従姉よ。性格なんて……似るのよ』」
それを言われたらお終いだな……
「んで、本当はこの組織を潰したいから俺をけしかけたんじゃないのか?。それと皇帝の話を詳しく」
彼女は黙るつもりだったみたいだけど、俺が水心子正秀と姑獲鳥を向けると諦めたのか
「『前者はそうね。そうだよ。鬱陶しかったからね
後者は……正確に言うと、これの帝王機を奪った直後に皇帝は狂った
つまりは……誰かがこれに細工をした事が原因。私はそれに利用しただけよ』」
細工……
「『調べたけど、これにはありとあらゆる願い望み、全てを叶え実現する事が出来る
その水心子正秀が人々の希望と絶望なら
これは……人々の願いと望みよ。そっちが可能性ならこっちは呪い
その呪いから解放された皇帝は制御のタガが外れて、優秀な害悪となったわけよ』」
何してくれてんのよ……
「『お陰でこれは手に入れれて、満足してるけどね。それと遊飛……これはご両親には内緒よ。私……性格悪いから……そこの女よりもね』」
夜を見ながら口元を人差し指で抑えながら言う
「そうかよ……たく……」
俺はログアウトしようとしたら
「ユウ……ごめん」
夜が突然そう言って
「別に。此奴は俺の従姉……俺よりも性格悪いらしいから」
そのままログアウトした
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
遊飛がログアウトしたのを見届けてから彼女を見るとすました顔をして
「『遊飛にはああ言ったけど、実際の所……これが原因じゃない』」
突然そう言って
「『これのせいで変わったと言う話にしたけど……多分……あれが本来の性格だね。にしても、貴女良く、私の従弟と付き合えるわね』」
目を見開いて何かを言おうとした時に
「『これはあの子の従姉……姉としての一言よ。遊飛を何があっても手を離したらダメ
離したら……私はどんな事情にせよ。許さないから。それだけは覚えておいて』」
そう言うとログアウトしていく。私は何も言えずに居た
あんな事して……それでも……
「駄目だなぁ」
乖離が何も言わずに私を抱き締めていて
「……」
そのまま……私と乖離は移動した
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パソコンを眺める飛舞。その画面に映し出されてるのは、パソコンの画面……
「何か……違う気がする?」
飛舞は俺を見てそう言う。手術の影響なのか……飛嘩の瞳が左目になっていて、右目は飛舞……
そして、臓器は人工臓器で、それを常に異常が無いかを、血管を増やして、無数のナノマシンを常に身体中を巡回してるみたいな感じに
視界もパソコンを通じて飛舞が見てる視界が供給される形に。これは多分……飛霞姉さんの趣味だと思うけど……理由は知らない
まぁ、飛舞は難しい顔をして必死になっていた
「僕の視界だからね?」
飛嘩が飛舞の口から発して
「何か……悪化してないか?」
本来ならどっちかは眠ってるはずなのに……両方出てくるとか……
悪化してるとしか思えない……
「仕方が無いよ。二人共……我が強いからね。まぁ、人工臓器は死ぬまで動き続けるけど……やっぱり不安だから、こうして記録を取るために、飛舞にナノマシン用の血管を通したりして、少しだけ不自由にさせてしまうから……」
飛舞は俺を見てから
「エイミーさんはまだ?」
突然そう言って
「飛霞姉さん?」
飛霞姉さんは肩を竦めて
「用事とかで居ないから、もう少ししたから来るんじゃないかな?。それよりも……動けるにはもう少しかかるみたいだからリハビリよ」
そう言って飛霞姉さんは飛舞を連れて病室から出ていく
のんびりと待ってると
『あれ?。あっ……』
ロシア語で声が聞こえて振り返るとエイミーが立っていて
「何だ……何してたんだ?」
エイミーに聞くと
「まぁ、色々とね」
と、濁されたから
「変な事じゃなければ別にいいけど……
それにしたって、遅かったな」
エイミーは俺の横に座ると
「迷ってた」
……
「子供か」
明らかに不貞腐れて
「仕方が無い。来ること自体あまり無かったから……嘘
方向音痴。用事は普通にこっちの仕事」
なるほど……
「んで、結局……どうするんだ?」
俺は何を聞いてるんだろ……これも従姉な関係でこういう性格のせいか……話がすぐに終わる……
「別にどうもしないよ。ただ、遊飛も大きくなったなぁ……て」
優しく撫でられる
「なぁ……エイミー。エイミーはさ、俺を弟と思ってるのか?」
ふと気になって聞いてみるとエイミーは微笑み
「当たり前よ。と言うよりか……弟としてしか見てない。私のお父さんやお母さん……ご両親にも無理言ってるしね」
……?
「飛霞さんや飛舞ちゃん、飛嘩ちゃんは知らないけど……
私と遊飛は戸籍上、姉弟にして貰ってるから。日本の時の名前もあるしね」
……
「それ、可能なのか?」
エイミーは微笑み
「私も頑張ったからね……本当に無理難題を突き通したと思う。だから……私と遊飛は姉弟よ」
マジか……
「聞くけど……遠縁と言っても、従姉なら……何者だ?。それは弟である俺に聞く権利はあるだろ?」
エイミーは悩みながらも
「あまり言いたくないけど……お父さんとお母さん……ロシアではちょっとした有名人で、私と遊飛の姉弟もお父さんとお母さんがやったの
勿論、遊飛のご両親にも話をして。だから、これはまだ内緒だったのよ」
……
「もう、お前が怖いわ……」
そう言うと
「まぁ、言えないような内容じゃないけど、下手したら暗殺されるような立場だからね。念には念をと」
なるほど…………
「おい!」
エイミーは微笑みながら俺の頭を撫でていた
『解説』
『エイミーは基本的には遊飛の為にしか動いてません』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』