第二十九話『修復』
『帝王機再生帝王機』
『それでは本編へどうぞ』
病室で飛舞が起きるのを待っていた。なにもする訳でもなく、ただ待ってるだけ
だから、突然病室が開き振り返る。飛霞姉さんと思ったけど……見知らない外国人が立っていて
『遊飛?。大きくなった』
腰まで伸びた金髪に所々銀色のメッシュの軽装なワンピースを着ていて
困惑してると
「こっちの方が通じる?」
日本語……となると、さっきの彼女の国の言語……?
「何方だ?」
俺が聞くと
「まぁ、小さい頃に会ったぐらいだからね。それと敬語。これでも20歳は超えてるから」
目を見開いていてしまう。けど、そんな俺を見つつも飛舞を優しい目で撫でていて
「親戚と言えばいいのかな?。かなりの遠縁だから。あの時はご両親とたまたま親交があったから貴方と会っただけだから」
……
「そうそう。私はエイミー・アナスタシア。遊飛の従姉よ。教えた通りね
まぁ、会いたかったのは本当で……一番の理由は……」
飛舞を見て
「従妹と、ご両親に日本で暮らすと言ったら教えてくれたの。それと……飛霞さんにも……」
と言った瞬間に飛霞姉さんが入ってきて
「来てたんだ。遊飛、エイミーも一緒に暮らすから。と、話してきたけど、もう暫くだけ入院する事になったから」
そう言ってエイミーを撫でていて
「結構仲良いんだな」
そう言うと飛霞姉さんは俺を見て
「まぁね。それと、彼女……ロシア出身だけど、かなりのハーフだから」
……
「えーと、お父さんが日本人、お母さんがロシア人、おばあちゃんがロシア人とウクライナ人のハーフで、曾祖母がウクライナ人とドイツ人のハーフよ」
なるほど……だからそんなに妖精の様な綺麗な顔立ちなのか……
と言うよりかクォーターとは……
「……お兄ちゃん……鼻の下伸ばしすぎ……」
微かに目を開けてそう言う飛舞
「……」
全員が沈黙の後に俺と飛霞姉さんは喜び、エイミーはただ嬉しそうに眺めてるだけで、医者にお小言言われたのはまた別の話
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ログインすると乖離が不満げに俺の膝の上に座り、呆れた感じで夜が居る
そして目の前には……
「『ロシア語の方が楽だから』」
翻訳機能あるとは言え、エイミーが面白半分で夜の前で恋人発言した事で騒動になりかけた時に
「エイミー……割とシャレになら無いからね?」
飛霞姉さんが止めに入った。飛霞姉さんは合わせるだけで、一応は飛舞の方を優先的に見る為に直ぐにログアウトしたけど……
「んで、何しに来たんだ?」
俺が聞くと、エイミーは微笑み
「『何も、遊飛と遊びたいだけ。遊飛の邪魔になる奴は始末するからお願い。もちろん……面倒くさそうな組織は殺してきたから』」
可愛い顔して怖い事言うし、それが入る為の条件と思ってるのか……?
「なあ、ユウ。彼女、帝王機持ちよ」
そう言ってヨミの帝王機を手にしようとした瞬間に、ヨミの手が弾かれていて
「『敵対する気は無いけど……悪いけど、この場は私が主導権を握ってるのを忘れないで』」
そう言うと手をかざしていて、四角いキューブの様なモノを取り出していて……
「『帝王機……『『執行権限』リンカネーショーン・オーバー=ニューオーダー』』。この場は『保証権』により、あらゆる敵対行為を禁止にし生存を保証してる」
……
「お前それ……」
彼女は微笑むと
「『本来は初めの帝王機である、水心子正秀が希望と絶望が生まれた帝王機
なら、これは次に作られた……二番目の帝王機
作った皇帝が国を良くし、全てにおいても最適に運営する為の帝王機
皇帝にしか扱えない帝王機』」
そうハッキリと答えていた
「なるほど……だから、ユウの擬態である少女の姿になれないのもそれか……」
エイミーは頷いて
「『まぁ、複数の権利を合わせてるから、この場は最も安全で何も出来ない空間になってるのよ』」
なるほど……
「んで?」
彼女は周囲を見てから
「『私はこの世界で遊飛を殺す』」
そうハッキリと言う
「出る所出るな」
彼女は俺を真っ直ぐと見て
「『世界を壊す遊飛を私を殺す。そして遊飛にハッキリと分からせたいから。まだ余地はあると』」
……
飛霞姉さんか……飛霞姉さんはどっちの味方だ?
現実では頼りになるけど……こっちでは厄介な事しかしないか……
「なるほどな。なら敵か」
そう言うとエイミーは首を横に振り
「『それじゃ、面白くないから……飛霞さん抜きで、私は遊飛の絶対の味方になる
何でも叶えてあげる』」
そう言われ
「何でもか……と言うよりか飛霞姉さんにそれ知ったらどうなるのか分かってるのか?」
俺が聞くと肩を竦め
「『別に。適当な理由を言うつもりだし、飛霞さんは分かってると思うから』」
……
だよな……
「ならさ……」
俺は壊れた手元にある帝王機を並べ
「直せるか?」
エイミーは壊れた帝王機を手にしながら分けていて
「『こっちは無理、こっちは行ける。破損状態と……全てあるかで決まるから』」
マジか……
分けられたのが……
『『天衣無縫』カレイドスコープ』
『『百足触手』サウザーワーム』
は、修復不可能
『『鳳雛飛翔』ファルファニア』のみが修復可能みたいだった
「『一応……これ自体は構造が簡単だけど、この2つ……特にこれは生命自体が完全に消滅してる
カレイドスコープに関しては……素材と、この権利でも修復不可能な状態まで能力を壊されてるからだ
ただ、このファルファニアはただ破損してるだけで修復自体は可能』」
破損具合でか……
まぁ、少しでも皇帝を殺せるなら
「直してくれ」
それだけ伝えると
「『時間は要るから待ってて』」
そう言って、キューブを操作して手をかざしていた
「『自己再生で何とか保っていたみたいね。遅かったら完全破壊だった』」
……
暫くすると『『鳳雛飛翔』ファルファニア』が起動して
「『修復完了。どうかしら?』」
水心子正秀を抜こうとしたら少しだけ抜けて、エイミーを見ると目を伏せていた
試すだけに少しだけ権利を変更したのか……扱えるように……そのまま少女の姿になり……そして
【黒天使】へと
「『意外と可愛いのね』」
うるせぇ……
手をかざして
「『『鳳雛飛翔』ファルファニア』」
翼が広がると俺の背に。4枚の羽が展開されてる状態に
「大丈夫?」
4個同時使用か……
「問題無い……と、言いたいが、少しだけダルい。それ以外は普通だな」
まぁ、何を目指すのかは分からないけどな……
「『うーん。少し面白い事をしたい。時間はある?』」
俺を見てから、夜と乖離を見て聞いてきた。まぁ、ろくな事無さそうだけど……
『解説』
『帝王機を修復するにも様々な条件があります』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』