第九十六話『嫌い』
『修正中』
『それでは本編へどうぞ』
意識が朦朧としながら抉られたお腹を抑え、立ち上がる。流石に堪えるけど……
「まぁ、原理さえ……」
更に吹き飛ばされ何度も地面を叩きつけられる
「見せないよー。だって……私は貴女の事が大っ嫌いだからねー」
……
「ハッキリ言われると堪えるね……」
ゆっくりと立ち上がり
「だねー」
そのまま顎を撃ち抜かれて吹き飛ばされた
「何も無い貴女が人気になる。私は友達とさえ思えなかった……でも、居たら変われると思ったけど……駄目だったー
妬みしか生まなかったよー」
……
「そう……暁はそうずっと思ってたんだ。気付かなくてごめんね」
ゆっくりと起き上がろうとしたのを、首を掴まれ
「うん。ずっと気付かないで欲しかったなぁー。だって……closedLiveの制限が無い今なら本音を言えるからねー」
そのまま地面に叩きつけられて息苦しさが残る。蹲り彼女を見るが微笑みながらも薄暗い影が差していて
「もう寝ててねー
これ以上やると……本気で殺すから」
そう言って立ち去ろうとするのを見ながら私は意識が落ちかけていたのを……
「……り……」
声にならない声でゆっくりと立ち上がり
「立たないで欲しいのよねー。それに……なんて言ったのかなぁー?」
白銀のナイフを手に、差してあるナイフを抜いて
「それは無理だって言ったのよ……
私は茜が好きだから……だから……私は未来さんと同じ道を進もうとした……」
回し、構えて
「何度も止めようと……思った……何度も……運営の呪縛で……したい事も……出来なかった……
私は押し殺し……やってた……
でも……ようやく……
出来た……」
突き刺すのと同時に変幻が白くなり、暗かった部分が割れ
「……『無名』……」
止まっていた侵食が広がり全てを包み込む
────
「『『不協和音』ルートヴィヒ=サリエリ【侵食】』
・周囲の全てを侵食する
・二段階の変幻で劇場を生み出し、中に存在する者全てに『死の猶予』を付与し、流れる曲の終わりと同時に死を与える
・劇場内は侵食による創造が可能となりほぼ全ての物体になる事が出来る
・『変幻』による変身が可能
……ディスク2枚である【楽劇王】【神童】、ナイフの『精神病院』で基本形態に
……ナイフの【宮廷楽長】で二形態目に
……三形態目不明
……ナイフの【無名】で最終形態に。三形態目へとせずとも可能
・ディスク
【楽劇王】
【神童】
・ナイフ
【精神病院】
【宮廷楽長】
【無名】
────
「……本気で殺さないとねー」
そう言って向かってくるのを、薄い視界で見た
それを認識したのと同時に侵食が壁となり防ぐ……が、直ぐに戻されて再度攻撃をしてこようとした
「……なるほど……」
弦を手に地面に突き刺して侵食を広げようとしたが、侵食がその場から動かない
軍王機でもこのぐらいしか能力の発動が出来ないとなると……
「なるほど……」
手にはナイフ。そのナイフを突き刺して
「させるとでもー?」
ただ、その瞬間に……私の周りに黒い紋様が広がり周囲を覆い尽くしていた
「『交響曲第九番』」
突き刺して、元々突き刺していた【無名】を弦に挿入し、ディスク二枚をスライドさせ
「一気に蹴りをつける気ー?。残念ー」
弦の方を見ると一瞬ノイズが走るのと同時に解除されていて
「ほらねー」
私は微笑むと弦がキャンセルされたはずの行動を再度実行していて
「有り得ない……何で!」
私はディスクを挿入スライドさせて
「『連続曲』……再度展開させる」
一気に駆け出して茜へと向かう
「なら!!」
空間が軋み割れていく。やっぱり……茜の武器の能力は……『時間操作』。通りで戦うことしない訳だった……
でも、ここで躊躇っていたら意味が無くなってしまう
「さぁ、時間の海に溺れろー!」
そう言うと一気に電子の海みたいな波が広がり私を囲い包込もうとしていたのを、立ち止まって振って破壊した
茜は笑みを浮かべ、槍を手に投擲していたのを、弾き返して
「これで使い……えっ……?」
使い切らせた筈の効果がまだ残ってる事に困惑してる茜。ただ、このディスクである、『連続曲』は対象者を直撃するまではずっと繰り返す補助技。だから……
終わらない
一気に踏み込んで飛び上がり、そのまま茜へと攻撃を仕掛けたのと同時に歯車が無数に重なるのを
「私の軍王機は無敵だからー!!!」
だけど、勢いのまま振り下げて歯車を破壊し、茜の持つ軍王機にヒビを入れるが止められ
「「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
!!!!」」
そのまま圧縮された空間事吹き飛ばされてお互いが後方へと吹き飛ばされ互いの着地地点を叩きつけられた
朦朧とする意識の中で立ち上がろうとしたら
「全く……」
未来さんの声が聞こえた。朧気で見えないが違和感を感じて手を伸ばそうとしたら
「これが最後よ。私はやり残しを終わらせてくるから」
そう言って何かを掛けられるのと同時に未来さんは消えていて
「はぁー。壊れちゃったし……やるか」
そう言って剣を手に走り出していた。流石のダメージでもまだ動けるのは……
「『交響曲第九番(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン』!」
突き刺しスライドして振り上げ、下ろそうとした瞬間に彼女は立ち止まり
「負けだよー……」
私の目の前で剣先は止まり、光の粒子となって崩れようとしていた
解除すると彼女は降ろして
「流石に限界かなぁー……うん。満足したし……明日もよろしくね」
そう言って消えていった。その場で座り込む。イベント終了の文字は流れずに、まだ続いていた
だけど……
今の私にそんな体力は残ってない
だからこそ……
────
規定プレイヤー数になった為に
レイドボス開始
残りのプレイヤー全員でイベント最後のレイドボス討伐開始
────
突然流れてきて目を見開くのと同時に地響きが続き見上げると化け物が立っていた
「予定変更よ」
未来さんの声が聞こえるのと同時に何かに引っ張られる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
気が付くと化け物が見える場所へと移動していて、何かが蠢くと
「あれ、倒すのは今の私でも無理かなぁ」
未来さんが歩いてきてそう呟いていた
ただ……気になる事を発言していたから聞こうとしたら
「まぁ、気になるとは思うけど……ここで躊躇っても仕方がないし……アリス」
そう言うと……何かに包まれて出てくると
「死んだと思った?」
倒したはずの先輩が出てきて困惑してると
「私の帝王機よ。それよりも……刀持ってるでしょ?。返してあげて……あれが無ければ、アリス弱いから」
手に取って返すと先輩は刀を手に取ると肩に置いて化け物の方を見て
「未来。聞くけど……使うの?。流石に人目あるけど?」
未来さんは先輩を見て
「私は無理ね。だから……」
そう言うと『『百花繚蘭』魁【侵食】』を発動させて周囲を包み込んでいた
ただ、未来さんの姿が変わっていて……異形の姿だった……
「これが本来の私の側の姿。あまり見せたくは無いけど……」
ただ、変わっても優しい笑みを浮かべていて
「じゃ、アリス……見切れるよね?」
そう言うと先輩は微笑み
「まぁね。じゃ、行ってくる」
そう言って走っていく。私は未来さんの横に立つと
「『The・END』てゲーム覚えてる?」
確か……
「私とアリスはその生き残り。簡単に言うと最後の参加者。私はそのゲームで側を破壊されてこうなった。イヴ」
未来さんがそう言うと……未来さんと似た少女が出て来て
『久しぶりに呼ばれたと思ったら……にしても、似てるね。真似たのか……それとも過去のデータを持ってきたのか……もしくは偶然か』
何の話……?
「さぁ、まぁ……あのゲーム自体はかなり出来てたからな。多分モデルにしたんだろうね」
そう言うと
『かもね。どっちにしろ、アレ……倒せないし、君の力が必要だし、何よりも……アリスの未来読みが必要になるしね』
そう言うと私の手を取り
「手伝って」
そう言うと触手が周囲へと広がって足場を作っていけ。私は弦を握り直す
「後で教えて貰いますから」
そう伝えて一気に走り出した
『解説』
『今回は特に無し』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』