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第11話:やっちまった…………

今回はかなりグレーゾーン?

R18になりかねない微エロ・わい談なので観覧注意!


やっちまった………

いや、リシテアが無意識型小悪魔系美少女なのは分かってたんだ。

あの天然さんは性的な知識ゼロだし、俺の事を異性だとは見てないし、夫婦や婚約者がなんなのかも多分理解してないし。


というか、多分…いや、絶対。

俺の相手をしていたのは()()()()だ。


と言うのも………………



~少し前~



ーやっちまった。」



リシテアの上目遣いからのキス、そして無垢な笑顔のトリプルコンボでガマンし続けてきた理性が遂にプッツンした俺は、欲望のままにリシテアを襲ってしまった。

リシテアの方もなすがままにされていたのも一因ではある、が、だからどうした。

ヤッたのは自分だ。

しかし、事が終わり、理性がただいまーのいわゆる賢者タイムに入った所で俺は自分がナニをしてしまったのかを理解して絶望した。


無知なリシテアに乱暴をする。

それは一気に、本来の本当の意味で堕天使にしてしまう行為だ。


リシテアを色欲の堕天使にしてしまう。


そう思ったがリシテアはまるで人形の様な無機質な目で俺の事を見ていた…………

この目は………



「落ち着きましたか。モンキー・アラスウェル。」


「アリシア…?」


「はい。アレがやりすぎな面もあったので緊急的に私が相手をしました。

貴方にしてはよく我慢していた分、いざタガが壊れたらこうなるとは思っていましたし。」


「そ、そうだったのか……


「ちなみに私、不感症なので一切反応もしない人形でしたが。それでも構わず最後までよくやりましたね。流石猿マスターです。」


「…………すまん。」


「いえ。

ひとまず、貴方の魔力を頂いた身体の方は悦んでいるようなので、行為そのものに関してはこれ以上私からは何も言いません。

むしろ愛がある行為ならば、アレの心も満たされて力になるだけなので推奨致します。」


「そうなのか?」


「はい。しかしマスター。

貴方がアレ以外を抱かないと決めている高潔さは褒めますが、人間である以上、性欲をどうにかしないとまたやらかしますよ。

今回は貴方の婚約者であるアレ(の身体)が相手だったからよかったものを。

色欲モンキーマスター・アラスウェル。」


「うぐ…………


アリシアに蔑む様な目を向けられても何も言い返せねぇ…!!

どう言い訳してもヤッたもんはヤッた。

コレからリシテアにどう接すりゃいいんだよ…!!


が、それに対してもアリシアは無機質な目に戻り冷静に返してきた。



「アレと気まずくなられては私も困るのでこう思いなさい。

今、貴方が抱いたのはアレによく似た人形だと。

実際、私は身動きひとつせずに人形に徹していましたし。」


「そうは思えねぇよ……



中身がアリシアと言っても、身体がリシテアである以上、匂いも声も感触も全てリシテアと同じなのに、それを人形だと思えって??

無茶を言ってくれる………



「無茶。私なんてアレに比べたら可愛くも何ともないただの兵器でしょうに。」


「心を読むな。

それはそれとして、声も、温もりも、君は生きてる1人の天使だよ。

兵器や人形だなんて思えない。」


「難儀な。ではこれはアレへの裏切り…浮気だと。」


「それは……どうなんだ?君とリシテアは表裏一体だろう?」


「否定はしません、が、厳密には“同一人物の別人”です。」


「俺からしたら“我は汝、汝は我”だけどな。」


「……。もしや貴方は仮面使いを知っているのですか。」


「えっ!?居るの!?」


「……話が逸れるので別の機会にします。」


「あ、ハイ。」



そっちから話を振ったくせに…とは言えないな。

いや睨まないでくれアリシア。



~回想終了~



ーともかく、私をアレの1人格として認めている、が、アレとも同一人物として見ている、そうゆう認識ですか。」


「そうだ。アリシアだって俺の大切な婚約者の1部だ。

なにせ君はリシテアが切り離した心の1部なんだから。」


「………厳密には違いますけどね。」


「えっ?」


「まぁ、なんでもいいです。マスターが納得してくれるのなら。

ともかく、気にしないで下さい。

どちらにせよ私とアレ、そして貴方は婚約者同士。

“この身体”と貴方は子作りに励んでも何も問題は無い間柄なので気にするだけ野暮と言うものです。」


「そりゃあそうだが………



婚前交渉も婚前出産も『婚約者同士なら愛ゆえに致し方ない』って風潮だからな、この国。

あ、でも逆に婚約者以外との異性交友は不純とされていて、バレたら重罰&強制堕胎の刑を受ける国でもある。


……にも関わらず原作でNTR結婚が成立するご都合主義なのがねぇ……


当人同士に愛があれば問題なし。

ってか??

まぁ、逆に原作では婚約者同士(アラスウェルとソフィーリア)の仲が冷えきっていたし、ソフィーリアは保護すべき女性、な程に虐げられていたしな。

※原作アラスウェルの好みは妖艶な大人の女性、今のアラスウェルの好みはリシテアの様な清楚系天然美少女な時点で察して下さい


中世ヨーロッパ風な世界観の割に、この国は恋愛結婚を推奨してるのもあるから特例かもしれん。


愛なき政略結婚<恋愛感情


それが正義で罷り通るのもどうなんだろうな?

まぁ、だから俺が天使族(=聖教会のアイドル)であるリシテアの婚約者をやれてるんだから感謝しとくべきだが…………

おっと、話が逸れたな。



「でも結婚する前に手を出すのはダメだと……


「ヘタレですねマスター。」


「は?」


「性欲爆発させて襲いかかり、後悔するくらいなら、アレの同意が前提とは言え何時でもすれば良いのです。

アレは貴方の事を愛しているので拒みません。」


「いや、でも、ナニをするのかをリシテアは知らないだろう?」


「まぁそうですね。教育は必要ですね。

ですがそれは置いておきなさいマスター。

アレに操を立てているのならアレとすれば良い。

それだけですよ。」


「君は本当にドライだなぁ………


「ええ。私は兵器ですので。

それとも、性欲処理目的でアレと致すのに気が引けるのであれば、私が適宜処理をしましょうか。

口でも手でも私は上手いですよヘタレ。」


「ヘタレ言うな。あと君は逆にそうゆうことに抵抗が無さすぎだ。」


「どうでもいいですからね。

この身体の婚約者である貴方相手なら倫理的に問題ないですし。

それと、アレにアプローチ出来ない貴方なんてヘタレで十分です。ヘタレモンキー・アラスウェル。」


「君は本当に口が悪いなぁ!?本当に天使か!?」


「エンゼルフェザー。」


スパンッ!


俺がそうツッコミを入れると、手元に羽を出現させてからの投げナイフの要領で射出するアリシア。

羽は後ろの壁に突き刺さり、まるで漫画のように頬から血を流す俺。



「いや何すんのいきなり!?」


「貴方がナニもしないからですよヘタレ。

それに、『本当に天使か』、と仰るので天使の証として羽による攻撃をしました。

堕天使ならともかく、悪魔の羽ではこうはいきませんよ。」


「ちげぇよ!?そうゆう意味じゃないからなアリシア!?」


「そうですか。

ともかく、また性欲爆発する前に私で処理をしても良いので溜め込まない様に務めなさい、変態性欲モンスター・アラスウェル。」


「何かもう………何なの、君。」


「私は貴方様の忠実な従魔です。」


「どこが?」


「私は貴方の性欲処理に身体を捧げる事をいとわないですよ。」


「よしこの話はやめよう!!」


「おや、逃げるのですかヘタレマスター。」


「…………。」



話が進まねぇ。

そう思いながらジト目で睨んでいると、ため息をついたアリシアが“やれやれ゛、といった雰囲気で話を変えた。

なんか納得いかねぇ………



ーそれで、肝心の話はロイド様の事でしたね。」


「ああ。ソフィーリア王女…いや、マナの教育をするにあたって、アリシアとロイドを会わせておこうと思ってな。」


「なるほど。アレと私では全く性格が違いますからね。」


「ああ。」


「分かりました。会いましょう。」


「いいのか?」


「貴方の方がいたのでしょう。

それに、いきなり説明も無しに私がマナ、とやらに会ったらロイド様も驚くでしょうからね。」



まぁな。

俺もそう思ったからロイドには先に会わせておこうと思った訳だし。


話がまとまった俺達は、朝食の席へと向かった。

サプライズ、とは少し違うが、ネタバレする訳にはいかないのでアリシアはおもむろにリシテアの演技を始めた……って完成度たけぇなおい!?

何時ものリシテアスマイル(癒し系のふわふわした笑顔)じゃねぇか!!



『おはようございますぅ〜!』


「あーっ!りしぃたん!!どこいってたのぉ〜!!」


『ごめんなさいね?マスターに召喚されたのでそちらに行ってました!』


「こらマナ!リシテアさんに迷惑をかけるんじゃありません!」


「やぁん!かなたんはなして〜!!」


「ダメです。それに今は食事中!席を立つなど淑女としてもダメですよ?」


「まなはしゅくじょ?じゃないも〜ん♪えいっ!!」


「いたっ!?」


「んへへ〜♪りしぃたぁ〜ん♡」


『…………。』

《マスター、彼女が幼子で無ければ事案ですし蹴り飛ばし案件なのですが。》


(落ち着けアリシア。)


《承知しました。》

『こらこらマナさん、保護者の方の言うことを聞かなくてはダメですよ?

あまり我儘が過ぎるなら、わたし、貴方の事を嫌いになります。』


「だめなのっ!りしぃたんはまなをきらいになるのきんしっ!!」


『…………。』(アリシアの虚無の目になる)


「ぴゃっ!?」


「リシテア…?」



意外にも沸点低いなアリシア!?

もっと無感情だと思ってただけにまさかのキレキャラとか知りたくなかったわァ………

とりあえず今アリシアだとバレるのはマズイ。

だから声をかけたんだが、そうしたら………



『はぁい♡なんですかますたぁ〜♡』


「喋り方おかしい。」



既に演技がブレッブレじゃねぇか………

アリシア、笑顔なのに口の端がピクピクしてるし額に青筋浮かんでんぞ??

リシテアの顔でそれは色々マズイ。



『そぅですかぁ〜?』


「うん、わざとらしい。」


『………。』(虚無の目)


「ぴっ!?」


「君、誤魔化す気ある??」


「かなたぁん……


「全く、ソフィー様は落ち着いてください。

………えっと、とりあえずお2人も朝食にしては如何でしょうか?」


『はい!ロイドさん♪』

「そうするよロイド殿。」



はぁ……大丈夫なのかな、アリシア。

幸いにもマナの相手が忙しいロイドはリシテア(アリシア)の異変には気付いてないみたいだけどさ。


ともかく、なんとかしてロイドとマナを引き離して作戦を伝えないと………




という訳でやっちゃった回です。

なお、これにてアラスウェル=サンはリシテアのハジメテを奪ってしまったことにはなります。

人格はアリシアだったとしても。

………本人が無自覚に喜んでるとは言え…最悪だなアラスウェル。


※アリシアが気を利かせて自分にヒールしてリセットかけました

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