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11. だいぶ強いやつ②攻略準備


亜空間魔術の研究


何でも切れる空間残を習得しようと必死になって蔵書を読んだが、結論から言おう「無理」。

1cmの空間断裂を作るのにMP30000、10cm生み出すのに十万って何だよ。


ただ、亜空間魔法には、亜空間収納魔法があった。

これには、3段階の魔法がある。

収納先を作る魔法、収納先を開ける魔法、中を覗く魔法である。

締めるのは、開けてる魔法を終了すれば閉まる。


1.収納先を作る魔法

 発見された魔法陣は、1m四方で12枚も連動して動かさないと作動しない。

MP10000でギリギリ稼働し、50cm四方の空間が出来る。空間の前に開ける1m四方の魔法陣を貼り付ける。収納サイズより魔法陣の方が大きいなんて。


2.収納空間を開ける

 貼り付けた魔法陣を起動する。(MP1000)四角い黒い穴が出現する。


3.中を見る

 MP100で中を見る事ができる。


入れたり出したりは、フォジックの魔法をを使って物品を移動できる。


まず作成魔法だが、12枚も重ねたため複雑になっているが、3Dの魔導回路にすれば相当省力出来るし、効率化も可能だ。

1か月掛けて作成の回路を作って見たらMP100で50cm四方の収納が出来た。(説明の便宜上立方体にしているが、入れるものは体積分(125000立方㎝)入るようだ。つまり縦横高さは自由)

開けて中身を見て目の前に移送回路を使って投影するのにMP0.5で出来た。

ここまでは、実用化出来ない50cmの箱ならリュックを背負ってもあまり変わらない。

 ・ここからが重要なのだが、隠れ家で使用しているでっかい魔石は、5万の魔力を持っていて稼働余力が3万ある。この3万の魔力で収納を作ると、3.3m四方の大きさ(魔力の体積立法分しか大きくできないようだ)になる。

作成の魔法陣で作成した魔力と同じ魔力紋でないと開けられないセキュリティーが掛かっていたが、これを削除した開く魔導回路として貼り付けた。

 大元の入り口は、自分しか開けられないが、中の収納は魔石の魔力だが誰でも開けられる。

その為、大本を押さえているタケオしか開けられない。この二重構造によって、3.3mの収納庫を数万作れるようになった。実際隠れ家の魔力チャージでは一日2個しか作れないので、1か月60個が限界だ。


 収納の大本の収納に貼り付ける魔法回路陣(オリハルコン)は、2mmの耳に沿うピアスのように両耳に付けている。

ちょっとお洒落だ。

 内部収納に貼り付けた魔法回路陣は、ミスリル製で縦5㎝、横5cm、深さ1cmで作成した。

大元50cm四方だと理論上は内部収納を5万個入れられる計算になる。

両耳2個なので10万だ。

なぜ、2mmくらいまで小さくできるのに縦横5cmにしたのは、入っている内容の名札を付けるためである。


ここを出るまでに実際は3か月かかったので、180個の内部収納が出来た。

これは、今後の冒険で大きな助けになるだろう。


ーーーーーーーーーーーーーーー

威力の高い武器を作るため、世の中に存在する武器を考えた。

剣は、エンチャントして攻撃力を上げる事が出来るが、攻撃力の乏しい俺では、そこそこにはなるだろうが上達は見込めない。

槍、斧なども同じだろう。

自分のナイフにも切れ味UP、刃の峰に切る,突く時のスピードUP、ナイフの強度強化の3つで攻撃力が70近くあると200ぐらいの攻撃力はある。

オークナイトに当たればダメージを与えることが出来るが、彼らの鍛えた野生の感性は、鼻歌まじりで避けていくだろうな。

攻撃スピードが魔攻から考えて半分しかないのでは、太刀打ちしようもない。


弓矢なども弓を引き時の筋力が足りない。あんな化け物を弓で倒せることが想像できない。

天弓と呼ばれるエルフの弓には、弓矢を加速させる方法、魔力の矢を強化する方法があるようだが、遠距離100m以上から命中させられるのは、弓に長けたエルフでもそれほどいない。


トウースの文献で異世界転生者が提唱する異世界(地球)で最強の武器が載っていた。

ガンと言い、カヤークと言う黒い粉が爆発する力を利用して円錐状の弾丸を打ち出す武器だった。

一番要となるカヤークの成分を転生者は、全て知らなかったようで、トウースも手伝ったが、完成させる事は出来なかった。

実際知っていたとしてもこの世界にその物質が存在しないかも知れないが。


 しかし、この文献の中には、命中精度、貫通力を何倍にも上げる方法が書いてあった。

それは、弾丸自体の回転による慣性を利用するものだった。


それから試行錯誤が始まった。

最初にフォジックで弾を回転させながら発射すると移送した魔法回路が歪んで真っすぐ飛ばない。

この問題は、弾丸内部に魔法回路を作り、魔力を流すと微量秒後に回転することで解決した。

つまり、発射時に発射回路と弾丸に同時に魔力を流すと発射後直ぐに弾自体が回転するようにするようにしたのだ。

 弾丸が発射されて、20㎝離れた場所に魔法回路が展開され微量秒後にフォジックの加速魔法が作動する様になっている。

再加速された弾丸が即座に回転をはじめ、弾丸自体が再加速する。

このような百分の1秒以下の正確な魔法は、人が行う魔法では絶対に出来ない。

これにより、この世界に存在しない超高速、超精度の弾丸発射が可能になったのだ。


◇早速試し打ち

 まず弾は、円柱形に先を尖らせたもの。

直径8mm長さ10mmの鉛ぽい金属、鉄、鋼鉄の弾を用意。

的は、魔盾に使われる魔鉱石で出来たもので、魔力を流す。

相手は、魔攻150~280 MP 150~300

最大値でも280の50%つまり140の防御力の魔力を流した。

(自分では魔力が足りないので隠れ家の魔力タンクに直結して防御力140の盾を再現した)


 結果は、鉛っぽいやつ→弾け飛んだ。傷一つなし。

次に鉄は、砕け散ったが、大分凹んだ。

この世界の鉄の精錬は相当甘いのでこんなもんだ。

でも、実際魔攻69の俺にこの弾撃ったら余裕で貫通してるよね。

次に鋼鉄だと貫通できないが、弾が食い込んでいた。

しかし、魔力耐性140は凄いの一言だ。


ここでピンと来た。魔鉱石って魔力耐性があるから貫通しないんだよね。逆に攻撃する弾丸に使ったらどうなるのだろうか。


やってみたら何とか貫通したよ。ただ、お値段馬鹿高だよ。消耗品なのに。


方法は2つで鋼鉄の弾を大きくして威力を上げる。

もう一つは魔鉱石を大量に掘ってくるかだ。


「答えは当然両方だ!」


・・・・

トウースの蔵書から鉱石発掘場を探すが、盗掘などしたらお縄になってしまう。良い子の僕には出来ません。

一杯有るのに発掘されていない場所が結構近くにあった。


え?ラッキー過ぎないかって?

だってそこは、ビッグブラックアントの巣なんだ。

ビッグブラックアントは、働きアリが一番弱いがC級モンスターで数百はいる。耐久力は、B級に匹敵する。

兵隊蟻に至っては、A級モンスターで、オークナイトよりとってもお強いです。ドラゴンだって避けて通るって言われてる。


 ビビりの俺が行くなんてあり得ないと思っているだろうが、これが行っちゃうのだ。

森であったこともあるし、トウースの文献にも載っているが、攻撃しない限り何もしないのだ。彼らは、死肉以外あまり興味がない。普段は真っ暗な洞窟に暮らしていて、目もあまり良くない。

女王蟻の近くに行かなければ、お咎め無しなのだ。

作戦は、”俺は岩になる”だ。

自分がすっぽり入る岩風の張りぼてに入る。

そうして、巣の中に入るのだ。鉱脈は、トウースが作った分析用の魔術回路で見つける。

蟻が”ギシギシ”言いながら通り過ぎるのを岩になりきり待つ。偶に触覚で岩に触れるが通り過ぎていく。

「お、魔鉱石の鉱脈だ。おほ、おほ」

良し鶴嘴持って”ここ掘れワンワン、ここ掘れワンワン”

石は、収納へ”ポーーイ”

3.4㎥の収納が10個程一杯になった。


隠れ家に帰って精錬の開始だ。トウースの魔導回路は本当に便利だ精錬も簡単だし、魔力は貯蔵タンクから獲り放題だ。

魔鉱石は、10の1程度出来たが、何トンあるんだろう数えたくない。

魔鉱石の鉱脈には多くの鉄が含まれるので、鉄も大変採れました。


後は芯管(内蔵する魔導回路)造りだ。

芯管は、加速と回転の他に弾の回転数が落ちると魔力暴発で粉々になるようにした。

理由は、内部侵入時の殺傷能力UPと回路図を証拠として残したくなかったためだ。


◇実践テスト

収納オープン、人差し指照準合わせ

バレッド装填(収納から投影された魔法陣の中央に出現)→発射(指輪に魔力重点)

”ギュー――ン” "ボシュッ” ゴブリンの頭が爆発する。

これは、鉄だと一般のゴブリン・オーク等は貫通して遠くで"ボン”と爆発してしまうため、弾の頭を逆に内側に窪ませ、周りに大きな亀裂のギザギザを作らないと威力があり過ぎて塩梅が頗る悪いのだ。

前回からの改良では、収納庫から1弾の収納を開けるとギザギザ弾、鉄弾、鋼鉄弾、魔攻弾が入っている。

取り出すときどれでも選べるようにしている。

実践の時、各種類の弾を別々の収納場所にすると、状況によってためを切り替える場合、収納を切り替える必要がある、集中力を欠いてしまう。


もう、十分準備はした。










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