序章:最終話「動き出す悪意と怪異」
7月13日
【23時】
哉芽side+明音side+司side
【23時43分】
美悠side+哉芽side+???side
7月13日【23時】
―哉芽side―
はぁ...遂にこの時が来たのか...
「明音準備出来てるか?」
「兄様、私はとっくに出来てるのです」
「そうか、もう一度確認するか?」
明音は時折忘れ物をするからな...無いなら良いんだ
「夜は暗いから手を繋いで行くか?」
「だ、ダメですよ!手を繋ぐなんて...まだ...」
最近の明音は、変な所があるから少し心配になり過ぎたか?
「そうか、では行くか」
―明音side―
あぁ兄様と折角の手を繋ぐ機会を逃してしまいました...少し勿体ない気がするのです...
「やぁこんなとこで遭うとは奇遇だね?」
「...なんで司が居るんだ?お前の家はここから遠いはずだろ?」
...なんであいつが居るんです?
「...すみません、兄様と急ぎの用事があるので失礼します」
「つれないじゃないか私達は将来を誓い合った仲だろう?」
...気持ちが悪い。
「あのですね、私達は用g「明音」...兄様?」
「なんで此処に居るかはもう聞かないとして目的地過ぎてますよ?」
嘘ですよね?まさかこいつも参加するです?
「気分だよ気分悪いかい?」
「はぁ...分かりました...」
―道中から最悪です。兄様ともう少し距離を詰めた方が良いのかもしれないのです。
―司side―
俺がここに居るのになんであいつとの距離が近いんだよっ!
くそ...あいつが憎い俺の嫁を独占してやがる...憎い憎い憎い憎い憎い憎い
「...少し離れて歩いた方が良いじゃないか?」
そうだ離れろ
「何時もこんな感じの距離なので気にしないでください」
「...僕も少し近いと思うんだけど。」
「気のせいですよ兄様。それに貴方に言われたくないのです。」
私に口答えするのは恐らくこの哉芽のせいだろう。
7月13日【23時43分】
―美悠side―
先に司君が来ると思っていたんだが...
「...まだ他の面子揃ってねぇのか」
「最初が君だよ京樹君。」
23時43分...ちょっと来るの早くないかい?
「あ?司の野郎まだ来てねぇのか?」
「彼の家の方が近いはずなんだけどまだ来てないんだよねぇ」
「哉芽の家に行ったんじゃねぇ―のか?」
もしそうだとしたら始まる前から最悪である...
「あ、あの...」
「ん?咲ちゃんが次に来たのか...これは嫌な予感しかしないねぇ」
「あ?咲公だと?」
「あ、あのあんまり睨まないで欲しい...です...」
この場は少し和ませた方が良いのかもしれない
「はっはは!彼は睨んでないよそう言う顔なんだ。なぁ京樹君?」
「あ?喧嘩売ってんのか?おぉ?」
「あ、あの喧嘩は良くない...です。」
「彼はこんな感じで私達の中でマスコット扱いなんだ許してやれ」
彼は顔こそ怖いが実際そんなに絡むと馴染みやすかったりする。
「...お前もマスコット扱いされてるがな」
おっとぉ?私が若干、すこーし気にしてる事を言うじゃないか
「お?誰がネタキャラだって?もう一d「悪い遅れたか?」...おぉうちょうどいい所に来たね」
...ネタキャラじゃないよね?
―哉芽side―
着いた時になんか楽しそうに話してたが...途中で割って入ったのは不味かっただろうか?
「さて...私の家に集まって貰って悪いんだがさっそく廃校舎に行こう」
話が急に飛んで廃校舎だと?
「ちょっと待ってくれ。廃校舎だと?あの建物は経年劣化が酷くて来月取り壊されるんだぞ?」
司が急に真面目になって少し吃驚したが、その通りである。
劣化が酷く床が抜ける事なんて時折話で聴く。だが何故そんなとこに?
「ささっ準備は終わってるから行くよ」
「ちょっと待ってくれよ!この場で説明してくれ!」
司が妙に真面目だ...どういうことだ?
「まぁまぁ廃校舎に着いてから話すから」
―ここで帰りたい所だが...
「わざわざ夜間に出歩いて何もありませんでしたじゃ味気ないよなぁ?」
京樹君が意外と様になってるのは言わぬが花だな...
「あの京樹さん普通に発言と顔が一致してますよ?」
「あぁ!?」
言うなよ...明音
―美悠side―
「今年で卒業しちゃうしこのメンバーで【肝試し】しない?って事でここが選ばれた」
「嘘だろう?本当に廃校舎にでやるのかい?正気の沙汰じゃないぞ...」
お?司君が少し怖がってるみたいだこれは計画した甲斐があるぞ。
「取り合えずスタート地点まで行くよ」
さて...私も廃校舎の近くまで来るが中に入るのは初めてだ。
少し緊張してきた...って言うよりわくわくするね。
「さてここ3年4組がスタート地点だ」
「あの...美悠さん?凄く物々しい感じがするのですが...」
おや、妹君も少し怖がってるねこれは面白い事になりそうだ。
「私が用意たライト4本及び交換用の電池8個を2人ペアで使ってちょっと錆びてる甲冑にタッチして戻って来るだけの簡単なルールだ」
「ここまで来てなんだけどよぉ...」
どうしたんだろう先ほどまで乗り気だったのに少し元気がないようだが...
「俺さ...あんまり恐いの苦手なんだわ。」
―???side―
―あぁ...あのお方が遂に来てしまった...この世界では関わらないと思ってたのに...
―また始まってしまう...阻止はもう出来ない...また繰り返される。
―あのお方にもう傷ついて欲しくなかったのに...
誰も居ない部屋で無機質な音声だけが流れる
《ザ....ザー....『混沌』の因子を確認しました。これより怪異譚一章を始めます≫
一章から一週間若しくは偶にで投稿していきます。
連続投稿したりするので良かったら楽しみに待っていて下さい。