一章:十一話「2階解禁と新しい場所」
哉芽+美悠side
―哉芽side―
彼は、僕達に【歩く甲冑】を差し向けて颯爽と逃げてしまって、僕達が狙われる事となった。
一階を走り回って各部屋に隠れもしたが直ぐに追いつかれる事となる。
【歩く甲冑】だからと言って常に歩いてる訳じゃ無く視界に居る状態のみ歩くらしい。
【chaos√】が反応している。恐らく本当に封印出来るのでは、ないだろうか?
2階に行けなかった筈なのに今は、2階に行ける様になっていた。
もしかしたら何かあるかも知れない。
「僕は、あれを引き付けるから2人で探索してくれ」
「ま、待って!1人で逃げられるの!?」
「大丈夫さ、僕ならこれがあるからね」
僕は、魔導書に触れた。魔導書は、どうやら司を犠牲に選んだようだ。
何故か彼に恨まれているの解らないが、相当恨まれてる様だ。
「はぁ・・・僕は非現実的な物は信じたくないけどこれは、何が起きてるんだろうな。」
僕は、少し考えながら逃げ隠れしていた。
―美悠side―
私達は、哉芽|君と別れて咲ちゃんと一緒に探索していた。
彼ならきっと大丈夫だろう、心の中で何度もおまじないのように問いかけた。
「ねぇ美悠ちゃん、2階の地図持ってるの?」
それなら鞄に入れてる筈だ―あれ?鞄が無い
「どうやら鞄を何処かに忘れて来たみたいだ。」
「ど、どうするの?このままだと哉芽君が―」
「それ以上が言っては駄目だ、少しでも不安になると肝心な部分が見えなくなる。」
私も不安なんだ、―彼に何かあったらどうしよう。―彼が万が一に捕まったら。と考えてしまう。だがそれは、こっちが先に物を見つけて退散すればいい話しだ。
「まずは、【家庭科室】だな。あそこなら何かあるかも知れない。」
私達は、【家庭科室】に向かった。