一章:第五話「未知なる道と未知なる存在」
哉芽+???side
?月?日
―哉芽side―
理科室を出て僕は、普段頼りにしない直感に従い放送室に向かおうと思った。
放送室の手前【職員室】を通ったその時。
―【混沌】の因子を確認しました。お入りください。
扉が勝手に空いた、僕は少し混乱した。【混沌】?そいえば、さっきもそんな事聴いた気がする。
もしかしたら、この先に何かヒントがあるかも知れない。だが、同時に危険があるかも知れないが―
―???side―
―あぁ、彼が来てくれた。あのお方が最も愛した彼が。
彼ならきっと上手く使ってくれるだろうか?だけど同時に人間性を失うかも知れない。
―哉芽side―
【職員室】に入ったつもりが全く別の部屋になって居た。―どういう事だ?
≪お待ちしておりました。愛されし者よ。そして同時に、【混沌】の因果を受けし者よ≫
―なんだあれは?半透明?ホログラムか何かか?
「聞きたい事があって来た。【混沌】因子とは何だ?それとこの状況は、お前が作ったのか?」
≪この状況を作り上げたのは―――です。【混沌】の因果を持つ貴方なら彼らを鎮める事が出来ます。
彼女は、何て言ったのか一部聞き取れなかったが―
「彼ら?もしかして、【歩く甲冑】以外にも居るのか?」
≪常に【混沌】の因子は、彼らに反応します。貴方に【chaos√】の魔導書を授けます。これを使えば彼らを安息の地に送り出す事が出来ます。ですが忘れずに―≫
―僕は意識を手放してしまった、何か重要な事を言っていた気がするが、思い出せない。