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武器屋と僕  作者: 佐藤秀作
2/2

始まりの村



 薬草補充の為、村へと戻った僕。

早速道具屋へ向かう。


 外柵から入って一番に見えるのが、盾と剣がクロスした看板、武器屋兼防具屋。


 そして次が袋が絵描かれている看板、道具屋だ。

 

「いらっしゃい」


 だいぶ年をとったお婆さん、腰は折れ曲がりいつも笑顔だ。


 この店は色んな道具が足場以外乱雑に山の様に置かれ、目当ての物を探すのに苦労することがある。


 そしてお婆さんは既に眠りに着いている。

この店あるあるだ。


 道具屋といっても、お菓子や日用品などが置いているので、一概に道具屋と呼べるのかどうかわからないけど。


 店主がよく寝るので、子供たちは万引きするのがこの村の通例になっています。


 僕も子供の頃はお世話になりました。

でも今はしません。

大人なので。


 山の様に置かれた物をかき分け薬草を探す。

その間に聖水から鍋の蓋やら毒気し草、下着に羊皮紙、何に使うかわからない変な形の棒までありとあらゆる物が出てくる。


 おっ、あった。

薬草×6。

とりあえずその束から3本抜きとりカウンターへ。


「すいませんお婆さん」


「Zzz」


 お婆さんはうつらうつら船を漕いでいる。


「お婆さん!」


「Zzz」


 少しだけ声を張り上げてみたけど、全然起きません。


 こうなったら、いつものやるか。

僕は息を吸い込み、おもいきり叫ぶ。


「万引きだー!」


 お婆さんは年齢を感じさせない動きでガバッと起き上がり、カウンターの下から鉈を取り出すと


「悪い子は何処じゃ!」


 と、まくし立てウロキョロした。


「ごめんなさい

 お婆さん起きないもので」


「またか

 わしゃ心の臓が止まるかと思うたわ」


 心の臓を止めるのはお婆さんの方なんじゃないだろうか。

子供の頃、万引きが見つかって鉈で追いかけ回された事を思い出す。

あの頃は本当に殺されると思ったし、トラウマとして残っている。


「あのとりあえず

 スライムの皮を売りたいのと

 薬草×3を下さい」


 僕はそう言ってスライムの皮×9と先ほど見つけた薬草×3をカウンターの上に置く。


「スライム皮×9だからー・・・「18銅貨(ドラム)です」


「それで薬草×3じゃから足すことの引くことのー・・・「薬草が15銅貨(ドラム)18銅貨(ドラム)引く15なので3銅貨(ドラム)ですね」


 お婆さんは頭に?を着けている。


「渡すのかい?貰うのかい?」


「渡す方で」


 お婆さんは疑いの顔で3銅貨(ドラム)を渋々僕に渡す。


 勘定も出来ないなら辞めればいいのに、とは言うものの、道具屋はこの村にはここしかないので言わない。


 僕は店を出て再度アタックすることにした。


 また村の外柵の近くで散策する。

覚えたばかりのファイアーボールの性能を試す為だ。


 この魔法ならスライム以外でも通用するんじゃないだろうか?

出来ればスライムを回避して僕はあるモンスターを探す。


 !発見。

 頭に鶏冠、コッコッと鳴きながら首を上げ下げした鳥系モンスターその名もニワトリス。


 この界隈スライムの次に弱いモンスター。

弱いといっても、僕にとっては強敵。

まあただ単に効率が悪いだけなのだけれども。


 どうやらスライムと一緒にウロウロしています。

ニワトリス1羽とスライム2匹。

やって殺れないことはないのでしょうか。


 アタック!


 ニワトリスが現れた。

スライムaが現れた。

スライムbが現れた。


 チャド

LV 9

HP 36

MP 6

 攻撃力10

 防御力12


先にスライムを倒すか、それともニワトリスに試すか?


 僕の攻撃。

「ファイアーボール!」

拳大の炎がニワトリスに飛んで行き命中した。


ニワトリスに8ダメージを与えた。


 ニワトリスはのけ反り怒っている。


 ニワトリスの攻撃。

ニワトリスはチャドを口バシで突っつく。


 スライムaの攻撃―――――――


 チャド

HP 28

MP 4


 ファイアーボール強し!

これ2発で倒せる。

木の棒だったら最低でも6回は叩かないと倒せないのに。


 魔法恐るべし。

武器買うより魔法メインにした方がいいのだろうか。


 でもMPの最大値が8じゃな~・・・4回しか打てないよ。

魔法は困った時だけにしよう。

メインはあくまでも武器にした方が効率がいいし。


 MPは1日寝るか、魔法の聖水―――この村では売ってない、を使うしかないので、おのずと武器がメインになるし。


 まあいいや考えても始まらない。

とりあえずもう一丁。


 僕の攻撃。

ファイアーボール!

ニワトリスに9のダメージを与えた。

ニワトリスを倒した。


 スライムaの攻撃――――――――――――――





 チャド

HP 23

MP 2


すごいよ、ファイアーボール。

わかってはいたけど本当に2発で死んだよ。

でもあと一発しか打てない。


 僕の攻撃。

スライムaにファイアーボール!

スライムaに7ダメージ。

スライムaを倒した。


 スライムbの攻撃―――




 チャド

HP 20

MP 0


 思わず打っちゃった。

覚えたてだし、打ちたい病が止まらない。

一発で倒せる強さの味を占めました。


 スライムの皮×2を落としました。

ニワトリスの肉×1を落としました。

 ニワトリスの羽×1を落としました。


 よし!ゲットだぜ。

しかもニワトリスの羽まで手に入ったよ。

普段はニワトリスの肉しか落とさないのに今日はとてもついてる。


 これもファイアーボール様々だ。

僕にも運が向いてきたかな。

でももうMPが無いのでファイアーボールを打つことができないので、木の棒でいつものスライム狩りです。


 それから、僕はスライムを15匹狩って帰路についた。


    本日の成果


 スライムの皮 24   48銅貨(ドラム)

 ニワトリスの肉 1 5銅貨(ドラム)

 ニワトリスの羽 1 10銅貨(ドラム)

 薬草 3

 薬草 3 -15銅貨(ドラム)


 合算 48銅貨(ドラム)


 ニワトリスの肉は倒せば必ず落とすアイテム、でも羽は必ずしも落とす訳ではなくたまに落とすアイテムなので嬉しかった。


 なんでも、羽飾りに作るのに使うとか。

素早さが少しだけ上がる被り物だ。


 他にもモンスターは極稀にレア物を落とすことがあるらしい。

僕はまだスライムのレア物さえ手に入れたことがない。

あんなにスライムを倒しているのにもかかわらず。

 なんでもスライムの涙というアイテムらしい。

一度だけ見たことがあるけど、とても綺麗で宝石の様に輝いていた。

 なんと一つ100金貨(ゴールド)で買い取ってくれてた。

銅の剣が買えてしまう程の価値がある品ということ。

 アクセサリーとしても使えるそうだ。

この村では売ってないが、運気を呼び寄せる効果があるらしい。

 僕もレベル上げ強いては仕方なくスライムを倒している、のついでに出て来ないかと期待しているけど、そうそう出てくる物でもないらしい。

 いつかお目にかかりたい物だ。


 ちなみにニワトリスのレア物はニワトリスの鶏冠らしい。

一年前に村の冒険者が手に入れたのだとか。

 当時はその話題で持ちきりになり、手に入れた人はこの村では英雄扱いされていた。

しかも、200金貨(ゴールド)で売れたという。

 ニワトリス兜という、鶏冠で攻撃できる物なのだそうだ。

実際に見た訳ではないけど、見た人曰くとても残念な形らしい。

 それでも町で売られている鉄の兜より性能が良いらしい。


 どれでも良いからレア物が欲しい。

もしスライムの涙が手に入ったら何を買おうか?と手に入れてもないのに考えてしまう。


 夕日がとても綺麗だった。

必死で戦い色々考え事していたから、全然気が付かなかった。


 いつになったら武器を買い替えれるんだろう。

夕日がなんだか刹那かった。



御賞味あれ

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