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詩の箱

故意

作者: 眞木 雅

あれからずっと空箱に

ゴミを入れて暮らしてる

どこにも捨てられないものを

飼って慣らして暮らしてる


惨めなんかじゃないから泣かない

誇らしくもないから笑わない


あれからずっとゴミ達は

戯れに歌を歌ってる

私が逃げきれないように

響く声で歌ってる


数を数えて耐えても終わらない

歩き続けても進まない


あれからずっと

数えて歩いた同じ場所


小石の角が削れてついに

鼻先より丸い形になった


なだらかな傾斜に

負けそうなつま先

前に前に


横を転がり落ちる石粒

前に前に


負けないで前に


小さい声で呟いて

負け続けて今日倒れた


傾斜に沿って倒れた


やっと惨めになって泣く

やっと誇らしくて笑う


負けた負けた


転がり落ちた



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