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03 戦闘開始


オープンワールドを採用しているこのVRゲー厶【エンオン】では敵の方から襲いかかってくるユニットが多数存在してる。

そして、不運にも敵ユニットとの遭遇率が少ないと言われている【イリスの森】で、2人は中型の魔物である厄介で凶暴な【オーガゴブリン】とエンカウントしてしまったのである。なぜ、こんな所に出現したのかと言う疑問を残しながら__。


『──グオォオォオ!!』


「なんで【イリスの森】にこんな好戦的な【オーガゴブリン】が!? ……しかもなんか怒ってる」


「……まずいわね、ステラちゃんやるしかないわ!! 戦いましょう」


「……ですね、まいらさん」


「私が前線張るから、ステラちゃん後方(バックアップ)は頼んじゃっていい?」


「は、はい!!」


「ふふ。それじゃあ始めましょうか!! 私達始めての戦闘!」


『──グオォオオオ!!!』


森の木々ががざわめくほどの雄叫びを上げ、【オーガゴブリン】は攻撃を開始する。手に持った巨木を棍棒代わりにし、それを振り上げ2人の居る地面へと勢いよく振りかざし攻撃する。



──ドゴン



──スッ!!



そして、まいらは巨木の下敷きになってしまう。


『まいらさん!!』


──下敷きになったかと思われたまいらが巨木の下から現れにやりと笑い──。



「ふふん、ゴブリン君、こんな程度の攻撃じゃ私を倒せないよ!! えいっ──」



目にも止まらぬ速さで翼を生やし、上空へと跳躍した。

【オーガゴブリン】が持っていた巨木をまいらは取り上げるとそれを自慢の怪力で投げ捨てる。


「あ、あわわ、後方は任されたんだった……ええと援護しなきゃ」


ずっとソロだったステラだったがPVP戦で培った間合いの読み方で補助魔法をまいらへと発動する。


──プワッ、ポワワ。


ステラが【光の補助魔法】を発動すると大気中に光が現れそれがやがて集約し一つの光の玉となる、それがまるで意志を持ったかのようにまいらの方へ近づいて動いた。


「ナイスフォロー!! ステラちゃん」


フュイィン。

__________________


【光の加護】


【▫光のヴェール:特定の属性魔法上昇】

【▫無効化:受ける体術攻撃のクリティカルを無効】

【▫加速:身体能力の上昇】

___________________


以下の効果が【光の加護】より適応され、まいらはその情報をデバイスから受け取り確認する。


「わっ!! 光の加護じゃん、サンキュねステラちゃん。()()()() そりゃー!!」


まいらは加速しきったその状態で【オーガゴブリン】の顔面まで行くとその場でピタリと止まり大きく息を吸い込むと大きく腕を振り上げて顔面めがけその持ち前の怪力で渾身の一撃を目標へと食らわせる。


【オーガゴブリン】の顔面は粉砕し痛みに悲鳴を挙げる間もなく怯み気絶する、しかしその状態は【麻痺】でしかなく、撃破には及ばなかった。


そこに畳み掛ける形でまいらは杖をかざし呪文を詠唱する。


『光よ私に力を貸し、闇を照らせ!! 聖なる星屑の雨(スターダスト・レイン)!!!』


呪文を唱えながら杖をかざすと幾つもの光達が現出し、それがまるで雨のように降り注ぎ光の雨が【オーガゴブリン】を襲いたてる。


機関銃のように降り注いだ光の雨が【オーガゴブリン】の身体を蜂の巣にし、撃破することに成功した。


やがてその姿が徐々に消滅しゴールドとアイテムを残し完全に消滅する。


「よっしゃ!! お、そこそこのゴールドっ!!。いいねそれに【鬼ノ角】か、ギルドの新入りちゃんが欲しいって言ってたなこれ。よいしょっと」


インベントリにそれを収納する。勿論ちゃんとステラの分も共有され一緒に報酬を獲得した。




「やりましたね!! まいらさん!! ──わっ」


ステラが上空を見上げるとふたつの美しい銀の翼をはためかせたまいらの姿がそこにはあった。


周りの木々の木漏れ日に照らされ天使みたいなその翼はステラの瞳を奪う。


素直に『綺麗……』と言う言葉がステラの口からこぼれ落ちた。




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