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016 クエスト開始『紅蓮の花畑』


──シュン!!



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


ステラ、まいら、アオ、リゼの4人はパーティを組み、中級クエスト『紅蓮の花畑』へと足を運んだ。


辺り一面に咲き誇る、色とりどりの花。

紅蓮の名に相応しい火の花が沢山生えている、これはステージギミックで正しく処理せず、触れたりすると炎の属性ダメージが発生してしまうそんな危険な花が何種類も生い茂る魔窟それが『紅蓮の花畑』


「んー、何度来ても、ここのビジュ癒されます。私、好きなんですよねここ」

にっこり、花畑を眺めるステラ。


「確かにいいわよね、でも周回には不向きなのよねー、ここ。『毒草』とか『火』の処理が面倒で」


「慣れれば楽ですよー、それにもっと景色を楽しまなくちゃ損ですよ。まいらさん。ふふ」


そう言って、ステラは1人走り出し、毒草が沢山生える花畑の中から、調合などに使えそうな『花』や『薬草』を見極め採取し始めた。


「ふふ、ステラちゃんこの世界を自然体で楽しんでる、とってもかわいいわね」


「見てみなさいよまいらあの子のめキラキラしてる」


「……ほんとだね、アオ。私、色んな【VRMMO】の世界にダイブし過ぎて忘れてたかも、ステラみたいに純粋にゲームの世界に入り込むことを」


「ふふ、そうね」


「まあそれはそれ!! これはこれ。デイリーはデイリー!! ちゃっちゃと終わらすぞー!!」


「アンタね……、」




この後、ステラのお花採取をめちゃくちゃ見守った──


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


道中採取の為、寄り道をしたステラ達パーティであったが、ようやくクエスト攻略の為に動き出す。


ここに来るまでは虫型の雑魚モンスターをバタバタとなぎ倒し、難なく来れた。ステラも始めたばかりのヒーラー職とは言えど、遠距離の攻撃やサポート魔法でパーティメンバーを上手くサポートし、問題なく着いてくる事が出来た。


「おー、良いじゃんステラ。ナイスサポート!!」


「えへへ、ヒーラー職、性に合ってるかもです」


「うんうん、リゼ。すてらのサポートめちゃくちゃ上手だと思う!! 助かるー!!」


「ありがとう、リゼちゃん。リゼちゃんの前線もめちゃくちゃカッコイイよ!!」



「えっへん、そーでしょ。そーでしょもっと褒め讃えよ、後輩くん」


「あんまり、調子乗らないのリゼ」


「ぐはっ、……」


調子に乗ったリゼにチョップの喝を入れるまいら。


「さーて、もうそろそろ中ボス戦かな。雑魚モンスターの相手は飽きたしステラもこんなんじゃ練習にならないでしょ?」


「フルパーティですしそうですね!! ソロで行ってた時はここまで相当かかったのにやっぱりフルパって凄い……」


「え、ステラ君。ここソロで来てたの!?」


「あ、いえいえソロって言っても『NPC』さんとは一緒に来てましたよ!!」


「いやそれ実質ソロじゃんステラちゃん……」



「あーですね、では。そういう事になります……」


「あははー、ステラボッチー〜」


「ぐふっ!!」


──何気ないリゼの一言がステラのメンタルを深く傷つける。


「いいんです……好きでやってたことですので……」


──ブゥウウン。


──ブゥウウン。


上空から羽音、それも轟音。

こんな音が出せるのはそこそこ大型のモンスターだけである。


「皆、中ボスよ!! 戦闘準備!!」


目の前にまるで湧き出したように現れるモンスター達、トンボと竜の間を取ったような姿をした中型のモンスター『フライ・ワイバーン』それを取り囲むように現れる小型の虫モンスター『鬼百足(オーグ・ムカデ)』や群れで現れる数匹の『ジャイアント・アント』下級モンスターの数に関しては──目視だけでも『20』以上は越えている、中ボスを相手にしながら『麻痺』属性持ちの下級モンスターを相手にするのは骨が折れそうだ。



「みんな、私が道を切り開くよ、行ってくる。ステラ援護を頼む」


「は、はい!!」


「ありがとうステラ!! はぁ!!──」



──シュン!!


白銀の龍の翼をはためかせ、まいらは上空へ飛翔。そしてそこから大地を破壊せんとする勢いで地上へ突撃し、地響きを起こす。


そしてそこから地に埋まった腕から電撃を流す、『雷撃(ライジング・バーン)』雷属性の攻撃が地面を伝い、この一撃で下級のモンスターをほぼ、全て壊滅させる。


「す、凄い!! これがまいらさんの本気!!」


「ふふ。どう?私の自慢のわざーーー、ぐへ」


「え!? ちょちょちょ、まいらさんどうしたんですか!?」


「あーあ、調子乗るから。ステラ後はよろしくねー」


「うん、私からもお願いするわよ。ステラちゃん」


「え、ええ!! 一体今の一瞬で何が起こったんですか、きゃあ!!」


──グォオオ!!!


下級モンスターは今の一撃でほぼ全て倒したとは言え、上空で待機していた中ボスモンスター『フライ・ワイバーン』はこちらに気づき攻撃を仕掛けてくる。


足で踏みつけられそうになったステラは何とかそれを咄嗟の判断で回避。


「うぅー、ステラごめん。ちょっと試しにHPを削る代わりに、結構なダメージを見込める魔法使ってみたんだけど」


「中々これ堪えるね、はは」


試しにやってみたという『雷撃(ライジング・バーン)』元々魔法攻撃力の高いまいらがこれを発動する事によって、HPの減少も激しく彼女は現在、ほぼ瀕死状態であった──


「リゼ、私達はあのワイバーンの囮になるわよ」


「うぃー!! よしきたー!! すてらはまいらに魔法を!!」


「はい!! ありがとうございます2人とも。まいらさん今、助けます!! ──ギガヒール!!」



──スポン。


スポン、スポン、スポン。


「あれ──?」


「ギガヒール!!」


スポン、スポン、スポン。


「まさか……ステラ……」


「あ、ふぇええ!!! そう言えば貯めてあったスキルポイントなーーんも振ってないですーー!!」



「「「ええええ!!」」」



ステラの真性なドジっ子ぶりに驚愕するパーティメンバー達であった──



ステラちゃんはドジっ子がすぎる。




明日か明後日に次話投稿出来ると思います。

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