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「来なさい、私の薙刀よ」
…え?なぜ目の前の空間に亀裂が?まさか!
『私を置いて消えるとか酷い!』
「へ?」
『私はご主人様から離れないんだからね!』
あ…やっぱりこの薙刀から聞こえてきますね。向こうに居た時は全く聞こえなかったのですがね。
『まあ、こんな事言ってもご主人様には一言も伝わらないんだよね。だって今まで後ろに敵が居て奇襲の機会を狙っているよとか言っても無駄聞こえてなかったみたいだしさ』
……この子を頂けるかもしれない素材で強化する方式にしましょう。例え帰ったらこの子の声が聞こえ無くなっても私のもう一人の相棒であることに代わりは無いのですからね