夜会での…再会?
どうも、深月みなもです!初めましての方も、知ってますよの方も改めまして、宜しくお願い致します(^^)
この度連載中の【平安異聞録ー稀代の陰陽師は色々問題だらけでしたー】が終盤に近づいてきましたので、そちらの新たな続編も今後書くつもりですが、違うジャンルも終盤を仕上げつつゆるりと一旦挟もうかと思います!
違うジャンルへのチャレンジなので、まだまだ未熟なところばかりの深月みなもへの指摘やアドバイスがあれば是非頂けると嬉しく思います!
中編から長編辺りで終わらせる予定の作品になるので、厳しさ&優しさの生ぬる〜い目で見て頂けると助かります(苦笑)
では、新シリーズ【目の保養は大好物ですが、恋愛対象ではありませんっ!】をどうぞお試し下さい○| ̄|_=3
豪華な造りの建物は、夜の闇の中でも煌々と明かりを溢れさせ、中から楽しそうな声と音が漏れてくる。
ひとたび中へ足を踏み入れれば、煌びやかなホールにはいくつものシャンでリアが室内を明るく照らし。
テーブルには豪華な軽食が、美味しそうな匂いを漂わせながらこれでもかと並べられている。
用意されている飲み物はワインにシャンパン、フルーツジュース…種類も豊富でどれもとても美味しい。
流れる音楽は今まさに奏者が手に持つ楽器を巧みに操り良音を次々と生み出していてる。
その優雅な旋律に身を任せ、手と手を取り踊る男女がホールの真ん中に集う。
ここは皆が出会いを求め、流行や今後の為に情報を交換し、交流を深める"夜会"の場だ。
その中から外れたテラスで、一息付きながら休んでいたアリエラ。
今夜は夜会ということで、この日の為に用意されていたドレスの中から淡いミントグリーンの華美すぎないが、とても拘って作られたパーティードレスを身に纏い、髪は使用人達によっていつもよりもずっと時間をかけて整えられている。
細やかに編み込まれたミルクティーのような色味の髪には、自分で作った髪飾りを付けている。十二日もかけて作った力作だ。
暖かな季節とはいえ、夜になり少し冷え始めていたが、中の熱気で茹だっていたアリエラには心地よく、ついテラスに長居していた。
居座っているのにはそれ以外にも理由はあったが、その話は今は置いておこう。
とにかく、折角ベストポジションで一人楽しく寛いでいたのに、そこに一人の男性が現れて、アリエラに声をかけてきたのはついさっきの出来事だ。
壁の華にすらなっていない自分なんかに一体何の用だとアリエラが首を傾げていたら、ろくに会話も交わさぬうちに腰に手を回され、その感触にぞわりと鳥肌をたててしまったのもついさっきの話。
それがどうして、そこまで広くないテラスに人が集まる大事になっているのだろう。
そのまま訳も話さずに、『行こう』と自分をホールへと連れていこうとする男に、何か言わねばと口を開こうとしていたアリエラ。
最悪実力行使も考えていたが、その出番はなく。
気づけばアリエラは男とは引き離されていた。
そこには見知った顔と、どうも初めましての顔ぶれがあり。
「えーと……どうしてこうなったのかしら?」
当事者であったはずの少女、ディーベルト家の令嬢アリエラは、目を白黒させながら目の前の光景について、その中にいた見知った顔へと尋ねた。
その見知った顔とは、アリエラとはそれはもう付き合いの長い、我が家の執事である。
この事態にも素早く駆けつけるや否や、アリエラと男を引き剥がし、こうしてテラスの端でアリエラを守ってくれているのは有難いし感謝している。
が、このイレギュラーな出来事について状況説明が欲しかったアリエラ。
横で何かを悟ったような顔をしているものだから、きっとこの少年は状況を把握してるだろうと考えて尋ねたのだ。
「ご自分の胸に手を当ててよくお考え下さい」
だと言うのに、自分の主人が困り果てているにも関わらず、隣で光の宿らない目でその光景を共に見ながら冷たく言い返す少年執事。
分からないから聞いてるのだけど、と不満に思うものの、それでも執事から言われるがままそっと両手を胸元へ添えてみた。……素直というか単純というか。
暫くじっとそうしていたが、いくら言われたようにしてみても、やはり思い当たることは浮かばない。
「やはり、思い当たることがないのだけれど……」
「……お嬢様の頭ではそうなりますよね。分かってました」
素直にそう答えれば、横ではぁ〜とだいぶ大きく長いため息を吐き出されてしまう。
なんだか酷い言われような気がするのは気の所為だろうか?そして知っているなら、意地悪などせずにその答えを教えてくれてもいいと思うのだが。
アリエラは、言葉にはしなかったものの顔を明らかに不満気に変えて執事に訴える。
「とにかく、これ……どうされるおつもりですか?」
それをさらりとかわして、"これ"と執事である少年が示しているのは、先程まで人の腰を勝手に掴んでいた男と、その男を取り囲む数人の男女。
「ど、どうしよう…かしらね?」
あははと乾いた笑いしか出ず、とりあえず笑って誤魔化したアリエラ。
だって本当にどうしていいかなんて分からないのだ。
囲まれている男のとった行動は、相手の同意も得ずに女性に触れるという、少しばかり失礼な行動ではあったが、夜会ではよくある話といえばよくある話。
その男に別に名乗ってもいないアリエラ。
爵位など判断して近寄った訳では無いはず。
それは周りも同様で、ただ男が強引に腰を掴んでいただけで、誰かが…しかも仲の良い知人以外が複数人も、慌ててこちらへ駆けつけて助けてくれることなんて普通に考えて有り得ないことだろう。
それなのに、事実…見ず知らずの自分の元に駆けつけた数人は何故かその男を取り囲んで睨みを効かせ、話が済むまで逃すまいとしているこの状況。
これは一体どういう状況だと不思議に思うのは仕方のないことだろう。
アリエラだけがおかしな考えをしているわけではないはずだ。
その人物らの姿の一部確かにアリエラには見覚えはあったが、それは一方的にアリエラが見ていただけのはずで。
見覚えのある一部に関しては接点はあるものの、飛んでくるほどの関係ではないし、接点らしい接点はないはずの者も中にはいる。
その人達がそもそも何故この場に居て、こんな事になっているのだろうか…と、まずはそこから聞きたいのがアリエラの本音であり、そもそもの理由も知らずにどうするのかだなんて聞かれても答えられるはずもない。
とにかく誰かが状況を説明してくれないだろうかと切実にアリエラは思った。
というか誰が誰か名前すら知らないので、叶うならば自己紹介からお願いしたいです、と。
いきなり馴れ馴れしく触れられてしまい、気持ち悪いとは思いはしたとはいえ、正直離れてくれさえすれば別にその男のことはどうだっていい。
折角の交流の場なのだ。こちらのことなど気にせず、早々にホールに戻って別の人と楽しめばいいとさえ思う。
だから解放していいですよー、そして誰かこの状況についてこちらに説明を…なんてアリエラの声は、心の中でしか発していないので当人たちに届くことはなく。
未だ目の前には見知らぬ数人と、その輪の中に閉じ込められている男。
(本当に……どうしてこうなった?)
アリエラはう〜んと唸り声を上げながら、もう一度頭を捻った。
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この夜会に来ることになったのは一月程前に屋敷に届いた一通の招待状がきっかけだ。
それは今年、アリエラが入る予定の『王立学院』に入学予定の生徒を集め、事前交流の場として設けられる毎年恒例の夜会なのだ。
顔合わせの意味合いのある夜会。
今年はその対象者に当てはまる少女、ディーベルト家の次女であるアリエラにもちゃんと届いた。
そろそろ届く頃だろうと話に聞いていたアリエラは、招待状の返事に迷うことなく参加の旨を記した。
「はぁ、早く夜会にならないかしら」
と待ち遠しいとすら感じる程に、アリエラはその夜会を楽しみにしていたのだ。
年に一度、対象者と付き添いの者しか参加出来ない夜会。
入学予定の生徒が基本揃うその夜会は、普段の夜会とはまた一味違う。
留学生である他国の同年代もこの夜会に来るのだ。
またとないチャンスだと、新しい出会いを期待しつい浮かれてしまう。
そしてそれはアリエラだけではなく、家族も同じようで。
「アリエラちゃん、折角だからドレスも新調しましょうよぉ〜!いつも淡い色しか着ないから、こうぱぁっと華やかな…」
「あ、それはいいです。私は目立たなくて良いので」
「そんなぁー!折角私に似て可愛いんだから、うんとめかしこんで、男性の視線を集めちゃいましょうよ」
「私は母様には似てないと思いますよ?」
家族もまた、アリエラにとって大事な転機である学院入学……それにあたって行われるこの夜会、いかに娘を飾り立てようかと浮き足立っていた。
母の案にあっさりと却下したアリエラ。
そのことに不満そうに声を上げ抗議してくる。
口癖のように母は私に『似ている』と言うが、それは親の欲目だとしか思えない。
ちらりと母を見るが、絹糸のような柔らかな淡いブラウンの髪を背まで伸ばし、肌は日焼けなど知らないように淡雪のような白さだ。
大きめの琥珀の瞳が幼さを残しつつも、何処からか滲み出る色気は人妻故か、元来備わっていたものか。
そんな母にアリエラが似ていると言える所なんて琥珀の瞳ぐらいだろう。
美人すぎる母…だけではなく家族を持つ身としては、似ているなんて恐れ多すぎて、とてもじゃないが素直に賛同できない。
実際、似ているだなんてこの屋敷の関係者にしか言われたことはない。
つまりは親のみならず、この屋敷に仕えている使用人や血縁者が皆、親馬鹿ならぬディーベルト家族馬鹿なのだ。
上の兄も姉も、私と弟も『旦那様と奥様によく似て可愛らしい』と、昔からディーベルト家の関係者が口を揃えて言うものだから、最早挨拶と変わらぬぐらい聞き慣れていた。
確かに長男は母譲りの物腰柔らかな美青年だし、姉はどちらかといえば父に似た風貌だが、いつもニコニコと穏やかに笑う美人だ。そして私の弟はまだ十歳だと言うのに父譲りの爽やかさと、母譲りの色気を漂わせる美少年だ。
……なんだか、全部兄弟にいい所だけ持っていかれた気がしてならない。
けれどアリエラは特にそんなことは気にしていなかった。というか、別に自分のこと自体に興味がない。
「…アリエラちゃん?どの口が言うのかしら?」
自分は似てないと言ったアリエラに、母は更にむくれてしまう。
何やら横で色々話しかけてきているが、そんな母の言葉は右から左に。
アリエラは夜会に思いを馳せるのに夢中だった。
それからは何事もなく、夜会の日を迎えたはず。
………………………。
「ん〜、やっぱり何も無かったわよね?」
回想から戻ったアリエラはもう一度隣にいる少年に話しかけた。
こちらも相変わらず美形なことで…とアリエラは、先程まで浮かんでいた家族の顔と並べても見劣りしない容姿の少年の顔を見ていた。
「お嬢様、大事な部分が全て、まるっと、抜け落ちてます。全く思い出せてません」
ね?と相槌を求めた筈なのに、返ってきたのは求めていた答えとは違っていた。
「えぇ!?何も無かったでしょ?」
「色々、ありましたよね?なんでなかったことに出来るんですか?」
色々とはなんだ、ざっくりしすぎてやしないか?むむむと、眉を寄せたアリエラ。
「例えば?」
「……またお説教されたいですか?」
「お説教………あ!」
"お説教"の単語で、ぽんっと手を叩いたアリエラ。
直近のお説教を思い出し、その脳裏にはある場面が浮かんだ。
そこから繋がっていくように、少しづつ前後にあった出来事を思い出し始めたアリエラは、もう一度記憶を遡りはじめる。
(確かあれは………)
**************************
夜会の招待状が来てから少し経った頃だったはず。
アリエラは買い物をする為に一人で外に出た日があった。
少し湿った潮風と波音が不規則にさばんっ、じゃぶんと水が岩に打ち付けられる音を聞きながら、買い物袋を手に歩いて行くアリエラ。
歩きながらアリエラは、日差しが強まりつつあるこの季節に、うっかり暑さ対策を忘れた服装で出てしまい酷く後悔した。
うっすらと肌に汗をかく度に、ハンカチで何度も汗を拭うが完全に引くことはなかった。
海岸沿いを歩きながら、結局耐えきれなくなったアリエラは、羽織ものだけ脱いでこもっていた体の熱を外に出す。生地は少し厚手だったが、羽織を取り除いてしまえば肩なしのドレスワンピースなので一気に上がっていた体温が下がっていく気がした。汗が出るペースも徐々に緩やかになっていっているのがその証拠だろう。
露出が増えるので些かはしたないが。
アリエラの住む国、【クレセアル】の南にある大きな海に面した"リアリス"。
ここは大国であるクレセアル国の中でも二番目に大きな街にあたる。
リアリスと言えば、透き通ったコバルトブルーの綺麗な海が眼前に広がり、誰もが一度は足を止めて目を輝かせるほどの絶景を誇る街だ。
そしてクレセアルで一番大きな港を持つこのリアリスは、商人や漁師の船が多く立ち寄る貿易の場として人で溢れかえる場所である。
それ故に他国から持ち込まれた珍しいものを多く取り扱い、連絡船の発着場があるので観光客も頻繁に立ち寄る。
商いが盛んで人の多いこの街は常に活気に満ちていた。人が多く集まるこのリアリスは、商人にとってはうってつけの稼ぎ場なのだ。人口の多さと賑わいに、今や国で二番目に人が集まる観光名所となっていた。
そんなリアリスで生まれ育ったアリエラが目指すのはこの先にある大市場。
『新鮮で安くて良いものを』売り文句に栄えている大市場はリアリスに住む地元民は勿論、観光に来た者や飲食店をかまえている者も愛用するいい仕入れ場だ。
特に新鮮な魚介類や、貝殻を使った工芸品はここの目玉となり、更にリアリスへの客足を増やしている。
アリエラも市場の愛用者の一人であり、今日も自宅から少し歩く大市場に向かっていた。
一応貴族の令嬢であるアリエラだが、あまり身分などにこだわらない思想の家庭で育ったため、こうした買い物なども使用人に任せずにアリエラ自身が行くことも多い。
使用人からは自分達が行くからやめてくれと止められることも多いが、アリエラも両親もあまり気にしていないので、よく勝手に出てきてしまう。今日もその口だ。
よくも悪くも自由なアリエラとその家族に、仕えている使用人は少しばかり頭を抱えているのだが、その親子を止める為のいい案も浮かばず今に至る。
自由気ままに家を飛び出てきたアリエラ。
すっかり体に籠った暑さが去る頃には、鼻歌混じりにあと少しで大市場に着くところまで足を進めていた。
「ふん、ふふふふんふん、ふんふんふーん♪」
上機嫌のアリエラが口ずさむリズムは、アリエラ以外にはきっと馴染みのないものだろう。
その歌を歌いながら楽しそうにしていたアリエラだが、ふと心に湧き上がった感情に歌うのを一度やめた。
少し俯いていたアリエラだが、顔を起こすと自分の頬を両手でぱちぱちと何度か叩き、脳裏に浮かんだ風景を消し飛ばした。
鼻歌を再開させたアリエラが目指す市場まではあと少しだ。
アリエラが大市場に足を踏み入れると、相変わらずの賑わいぶり。
元気な声が飛び交う中でも、アリエラを見掛けると顔馴染みのお店の人や知人が声をかけてくる。
何人かと挨拶や立ち話をしてからアリエラは目的地である、ある一軒の店に立ち寄った。
中には体格のいい店主がいて、包丁片手に前の客の分の魚を捌いているところだった。
ここは新鮮な魚を扱う魚店なのだ。
やっと自分の番になり、『こんにちは』とアリエラは挨拶を交わすと、店主のおばさんはきょろきょろと軽く辺りを見渡してからはぁと大袈裟なため息をつかれる。
「アリエラ…また勝手に抜け出してきたのかい?」
「抜け出したとは人聞きの悪い…ちゃんと買い物に出ると伝えてますよ?……お母様に」
「それを抜け出してきたって言うんだよ。またジルが血相変えて探しに来るよ?」
ちゃんと報告してから出てきているのだからそんな風に言わなくてもいいと思うのだけれども…。
思わず不満が口元に出て、アリエラは口先を尖らせた。
確かにおばさんの言うように、家にいるジルという同い年の少年が自分がいないことに気づいたら、血相を変えて飛び出して来るのは容易に想像がつくけれど、大市場に行くなどと伝えたら自分が行くからとアリエラは留守番にされてしまうではないか。
運よく許されたとしても、絶対ピッタリと付き添われての買い物になってしまう。
そうなってしまうとアリエラの目的は殆ど達成できないままの帰宅になるのは目に見えているから、いつもこうして家族にだけ話して出てくるのだ。
不貞腐れた顔をするアリエラに目の前のおばさんは呆れ顔をしながらも、仕方ない子だねと最後には笑いながら新鮮な魚を目の前で捌いてくれた。
程々にしなさいね?と店の店主、ナザリーおばさんに釘を刺されながらも、捌いたばかりの魚を包んでアリエラに持たせてくれた。
ちなみにこの魚は母からの注文だ。
大市場へ行くと伝えたら買ってきてくれと出がけに頼まれた。どうやらこの魚のマリネが食べたくなったらしい。
家に戻ったらすぐシェフに渡すように言付けも貰ったから、あまり長居はし過ぎないようになるべくは早めに帰ってあげよう。
きっと今か今かと待っているはずだ。
手を振ってナザリーおばさんと別れた後、頼まれていたリストの食材も一通り買い終え、アリエラは自分の買い物を始めた。
「あ、これ綺麗。これも可愛い!」
立ち寄ったのはこれまたいつも来るお気に入りの露店。
外国からの輸入品を多く取り扱っているので、珍しい素材や小物が手に入るお店だ。
気になる物を手に取っては、どれにしようかと思案するアリエラは、たっぷり時間をかけて決めた数点を店員に渡した。
包んでもらったのはリボンやレース、それに綺麗な柄の布の端切れと金属パーツもいくつか。
無駄遣いは良くないからと、本当は他にも気になる物はあったがかなり絞った結果だ。
包みを受け取りお礼を述べるとアリエラは店を離れた。
帰ったら早速これで今度の夜会似合う装飾品を作ろうと、食材を入れている袋ではなく、肩からかけていたポシェットの中に大事にしまいこんだ。
買い物袋に入れてしまったら魚臭くなって仕方ない。
というか、そもそも先にこちらにくれば良かったと、アリエラは自分の買い物の手際の悪さを後悔した。
(思いついた方から行っちゃうのは悪い癖ね)
自分の計画性のなさを反省したものの、とりあえずこれで本日の買い物は終了。
あとは家に帰るだけ……とはいかないのがアリエラで。
「さて……」
アリエラにとっては寧ろここからが外出の最大の目的であった。
目を一際輝かせたアリエラは軽い足取りで、屋敷への道とは違う方へ歩き出した。
『目の保養は大好物ですが、恋愛対象ではありませんっ!』お読みいただきありがとうございました!
アリエラちゃんの前に現れた数人の男女は一体??
無事アリエラはジルに正解を答えられるでしょうか?(笑)
次回に続きます(^-^)/




