神に近い男、天才戦士と戦う
「うおおおおおお」
戦いが始まり、俺は最初にSランクから攻撃した。真っ直ぐに振り落とされた木刀は彼女に吸い込まれるように頭を捉えていた。
「ふん」
彼女は攻撃を難なく対処する。いままでの相手とはレベルが違うということか。下手すると嫁たちのポテンシャルを大きく超えているかもしれない。末恐ろしいな。
剣が交わり、双方が一歩も引かない戦いとなった。転生者である自分に食らいつけるとは、凡人ではないな。
「貴様は天才戦士だな。」
簡単なことだ。俺と競り合えるのは彼女が剣術の天才であったというだけだ。まあ、天才であっても神の領域には届かない。
「あきらめな。」
次第に、彼女の剣が読まれ、防戦一方となった。言葉の加護は肉体言語から相手の次の動きを読み、先手を打てる。彼女がいまだに食らいつけることが驚きである。
「くぅぅぅ」
「ハハハハハハ、ざまぁ」
彼女の木刀を叩き落とし、俺は勝負に勝った。弱すぎて話にならなかった。
「ま、俺が強すぎただけか。」
「老害が幼女に襲いかかってどや顔してやがる。」
後は消化試合だ。俺は次々と敵を打ち破り、地区大会を当然の如く優勝した。当たり前である。
そして、一ヶ月後の全国大会への切符を俺は手に入れたのだ。
「いよいよ、全国か。」
「良いんじゃない。優勝したら転生者の手がかりや君の人気も上がると思うよ。」
俺はついにここまで来たのか。前世では剣道をやったことがないが、魂の状態で剣の道を極めたのが良かったようだ。
全国の猛者が楽しみだな。どんな美少女が待っているのだろう。
大会後、天才戦士が俺の前にやって来た。肉体言語で会話したところ、彼女はオリヴィアという名前らしい。
彼女と再戦を誓い、俺は自宅に帰った。
そして、翌日の学校では俺は相変わらずボッチであった。ナナリーに近づいて口をタコみたいにして、チューしてもらおうとしたら泣き出した。そんなに嫌なのか。
新たな出会いもあり、全国大会では厳しい大会になると予想されたので、次の戦いまで俺は手を抜くことはないだろう。
「神さんよ、俺が天下を取るのを見ていてくれ。」
「うん。頑張って優勝できたらいいね。」
そして、美少女と会えることに期待しつつ、俺は今日も愚直に素振りを続けるのであった。
「待っていろよ。俺が頂点に立つ。」
誰かが俺のことを見ていると信じて、言ってみた。