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ヒューマン・ビーング  作者: マーブ
35/35

終わり

第47章(最終章)



 「兄ちゃん、あの光は何?」


 太陽が沈みかけた、ニュージーランド上空に、フラッシュをたいたような、白い光が地平線上のあちこちに見えていた。


 「何だろうな?」

 シェリーの兄、ジョニーが頭を、右左に動かしながら言った。


 ジョニーは急いで家に入ると、ハルトに電話をした。


 「おーい。ハルト、外に出てみろよ。変な光が見えるぞ!」


 それを聞いたハルトは、

 「了解!」

 と一言いって電話を置いた。


 もう暗くなっていたが、ハルトは空を見上げた。

 そこには沢山の、飛行機雲が見えていた。

 そして地平線の彼方で、ピカッと所々で光っていた。


 ジョニーがハルトに近づくと、

 「まさか、あれじゃないよな?」

 ハルトに聞いた。


 「まさか、そんなこと」

 ハルトは答えることが出来なかった。


 ISSでは、

 「ジェリーこれを見ろよ」


 テリーは窓の外の地球を指さした。


 ジェリーは言われるまま窓を覗いた。地球の夜側がよく見える。でも、街のいつもの明かりがない。 


 「なんだろう? 真っ暗だ」


 ジェリーは今まで、見たことのない地球の姿を見て、

 「大停電? 地球全部が?」


 無数の光の点が、動いているのが見える。


 それはまるで、流れ星のような尾を引いて、消えることなく、太平洋を越え、アメリカ大陸の方向へと飛んで行くのが、はっきりと見えた。

 そしてその殆どが、母国アメリカ大陸でひときわ大きく、光を放っている。まるで大きな隕石が、アメリカに向け無数に落ちているようだ。


 ジェリーは体が凍りついた。


 ただ、無言でその様子を見ていた。


 「ま、まさか」

 ジェリーは小さく言った。


 時は2017年12月24日、戦争が始まった。




           エピローグ



 2017年12月24日に始まった、核戦争は2017年12月31日に終わった。


 世界は文字通り、映画で幾度も繰り返された、荒廃した、姿に変わってしまった。


 ジョニーとハルトの住んでいる、ニュージーランドでは、直接の、核による攻撃は受けなかった。


 大国と呼ばれる国は、敵国と呼ぶ国から容赦のない核攻撃を受け、両国共に滅ぼしあいをした。


 始めは、一つの核ミサイルが発射され、大都市で核爆発を起こした。

 その後は、連鎖的に全ての国の、全ての核ミサイルが、発射された。


 それを止められる者など、いなかった。


 もうすぐ、地球上の人間は全て死に絶える。


 「ジョニー、大丈夫か」


 ハルトは死の灰が、降る中で言った。


 「とうとう、やってしまったな」


 ジョニーが言った。


 ジョニーはなぜか、こうなる事を知っていた。


 そして、とても小さな声で言った。


 「ズーラ、どうしてこんなことに?」





        

                完 

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