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夏生詩集3

灼熱

作者: 夏生

こみあがる、熱

こまかい汗をまきちらし

ひとりひとりに重くかかる


ぬぐいきれない熱は

抑えきれずのぼってゆく

熱に浮かされた頭に

心はついてゆけず、溶けてゆく


涙になる前に汗になって

消えてゆく

心が流れ落ちてゆく


何を目指してきたのか

何を目指しているのか

熱い煙に隠れてしまって

わからなくなった


生きてゆくために

豊かになるために

その思いは熱に歪み

煙を噴き出していた


熱い煙が

空も地も海をも

覆いつくしたとき

焦げた雨が降り注ぎ

生きるのもままならない

世界が

涙を流せなくなった眼の前に

広がる






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