表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/22

運命の輪・・・・

事務所に戻ったひろみを上司が詠んだ・


「田中くん・・・今年のKプロジェクトに君を推薦したから・・・」


上司はにこやかに言った。


Kプロジェクト


これは、社内で、いくつかのチームに別れ、3ヶ月間で一定の改善を行い、会社に貢献するものであった。


「Kプロジェクトですか?・・・」


ひろみは思わず呟いた。


「今年は、君の番だから・・・それとプロジェクトリーダーは、中村係長だ・・・」


ひろみは、愕然とした・・・


さっき、大嫌いと言ってしまった


あの中村さん?・・・


「まぁ、がんばって・・ 早速で悪いが、今日の15:00からミーティングが第3会議室であるそうだ。」


上司は、去って行った。


ひろみは、ふらふらしながら、自分の席に着いて、ため息をついた。


「田中さん、大丈夫ですか?なにか、あったんですか?」


後輩の村瀬が聞いてきた


「いや、なんでもない。大丈夫 」


そう答えたひろみだったが内心は


”どうしよう”


その言葉でいっぱいになっていた。


村瀬は、やはり様子がおかしいと思ったらしく・・・


「田中さん、やはり、朝からおかしいですよ・・・ひょっとして・・・」


ひろみは、思いっきり怒りたかったが、


「そうあれ・・よ。それにKプロに選ばれたから・・・ちょっと、気が重て・・・」


「すごいじゃないですか。がんばって、今年こそ、グランプリをとってくださいね・」


そう、毎年、ひろみが参加するチームは2位とまりだった。


「いつも勝つところ決まってるから・・」


去年も大塚がいる部署がグランプリだった。


そろそろ15時か


行かなきゃ・・


ひろみは、重い足取りで、第3会議室に行った。


第3会議室には、各部署から計6名集まって会議が始まった。


まず、中村が立ち上がり、挨拶を行った。


「皆さん、今年もKプロがはじまります。お互い短い期間ですが、がんばりましょう。今回、リーダをおおせつかった中村です。よろしく・・そこで簡単ですが。皆さんの自己紹介を行ってください。」


「藪です。」


男は、藪と山中・藤井・リーダ中村・・・


そして女は


宮部と田中


計6名で構成されていた。


それぞれの自己紹介が終わり・・


横から


「あの~ 田中さん・・」


と声がする


「あっ・・・すみません・・田中です・・・」


ひろみは簡単に挨拶を済ませた。


最後に、中村が


「われわれは、毎年、改善を主にやってきました。ほかの部署も同様です。しかし、技術面や効率面でどうしても、他部署には、劣ってしまいます。ですから、今年は、モチベーションを上げる改善を行いたいと考えています。・・・皆さんも、ご協力をお願いします。あっ・・この後、軽く顔合わせの会があります18:00に五右衛門で予約していますので、来てください。」


そう説明して会議は、簡単に終わった。


会議室を片付ける最中ボーっとしているひろみ


それを見つけた中村が声をかけた。


「田中さん・・」


中村の方を見るひろみ・・・


「田中さん・・・私は、気にしていないですよ。・・・」


「えっ・・・」


ひろみは中村を見上げた。


「仕事は、仕事でしょ?」


ひろみは、答えることができなかった。


「ところで、教えてほしいんだ、嫌われている理由・・・やはり服装?・・」


そんなのきまってるじゃない・・ひろみがそう思っていると


「オタクぽいところ・・・」


ひろみは思わずポロッと言ってしまった。


「すみません・・・つい」


「本音が・・・ですか?」


中村が聞き返してきた、ひろみは、やばいと思った。


しかし


中村の返事は、意外なものだった。


「う~ん。何度、同じ台詞で振られたことやら。」


その光景を見て


ひろみは、緊張の糸がきれ、少し笑顔が出た。


その笑顔を見て中村が笑いながら


「あっ、いいねぇ、その笑顔・・・」


「それは、どういう意味ですか?」


「さっきまで、暗かったから、本当に大丈夫かと思って・・ところで、もし、俺がかっこよくなったら、モチベーションはあがるかな?田中さんも宮部さんも・・・」


中村が聞いてきた。


「やってみないと、わからないど・・・」


ひろみは、半分以上無駄無駄!!と思っていた。


「じゃぁ、やってみて、わからないけど、まずリーダを変えようということを居酒屋で言ってくれないか?」

中村が頼んできた。


ひろみは、あいつが、恥をかくだけだし・・・と思い承諾した


「いいわよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ