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結末

「なんで? なんで? なんで効かないの?」

俺に向かってひたすらに魔弾を打ち込みながらクレアは叫ぶ


「ねぇ! なんで効かないの? ちゃんとあたってるのに!! 私だって強くなってるんだよ?」

そりゃぁ確かに強くはなっているな


「前に戦ったときは魔力量が少なくて負けちゃったけど、今回はパシリアルの魔導炉から魔力を抜き取って吸収してあるのに!!」

へー やっぱり犯人はお前か まぁそれ以外にできる芸当じゃないとは思っていたけど


「もうやめた!! 全部消す!」

そういいながらなんか唱えだした

なんだろう?この呪文 俺でさえ聞いたことがない詠唱だ この世界に来てから考え付いた呪文かな?

ここでちょっかいかけてもいいけど、そろそろ現実を教えてあげるのもよさそうだし、受けてたつか


「かんせ~い 待っててくれてありがとう! でも容赦はしないよ? 」

そういいながら腕を前に突き出す


「プリミティブバウンド!!」


突如としてクレアの腕の前の空間に熱が集まりだした

ものすごい温度だ これは炎系というよりは自然系統の魔術だな

確かにあれ食らったら熱で軽く消滅できるね

たしかに全部消すって発言にふさわしい魔術だ・・・だけど


「じゃぁね~「お前がじゃぁねだな」」


言いながら魔術を発動させる。使ったのはクレアと同じ自然系統

ただし、氷雪系

発生させた氷をクレアが作り出していた熱集合体に突入させる

瞬時に爆発がおきた

遠くで氷を操ってた俺と目の前で魔術を行使していたクレア

どちらの被害が大きいかは言わずともがなである。


ふきとんだクレアに近付く


「なんで?」

クレアが疑問をてい


「なにがだ?」


「詠唱なんかしていなかったのにいきなり魔術を使って、私のが早かったのに!!」


ああ、そのことか


「お前があの一帯の熱量をすべて集めちゃうもんだから、残ったのは冷えた空気と水分だけ、おれはそれをお前の熱を集める魔力の流れを利用して固めただけ、だから詠唱なんかしてない 相手に利用される技なんか使うからいけないんだぜ?」


「普通自分以外の魔力の流れなんてコントロールできない!」


「おいおい、お前相手がどんな存在かわかってないのか?」


「あなたは・・・・・・・・そうだった  世界なんだっけ?」


「正確に言えば一つの世界の99.99999・・・・9%を吸収した男だ とりあえず世界を名乗るほど俺は調子に乗ってない」


「なんかもういいや  持てるすべてを使って世界を倒そうかな? とりあえずこれは邪魔だね?」


「なにがだ?」


「この子達をコントロールしていた力の流れを消滅させたの これで私も全力で戦える!」

おいおいちょっとまてよ そういえばさっきからおとなしいとは思っていたけど


「お前もしかして、一匹一匹操ってたのか? じゃぁそれを解除したって事は・・・・・」


「うん! これからはこの子達は自由に活動を開始するよ?」


やべえなそれは 流石さすがにこいつらは数が多すぎるぞ? 人間は全軍合わせても20万人ぐらいしかのこってねぇし 俺が片付けるか


「何を考えてるかはわかるけど、だめだよ? いまから全力で私と戦うんだからね?」


「そうだったな が、お前に構ってやれる時間は少なそうだ とりあえずお互い一撃で決めるとしようか?」


「ん~私としては反対したいところだけど、なぁなぁに戦ってもつまらないし、 いいよ!」


「そうか、じゃぁこれで最後だ!」

久しぶりに魔法を詠唱する 思えば最強たる俺がこの最強たる力を使うのはこれが初めてじゃないか?いままで周りの被害とか考えて抑え気味で戦うことが多かったし


「うん!」

クレアも詠唱に入る 魔物を操っていたときに比べ精神レベルも魔力量も上がっている。

まぁあんだけの数の魔物を操ってたら魔力も減るし精神もおかしくなるか


「破壊!創造!再生! 世界をつくりし、神がつかさどりし原初たる力よ! 我が求めに応えよ! 我はここに望む! すべての闇を消滅させし聖なる力を! 偉大なる世界マルスよ! ここにその御力みちからを顕現せよ!  」


使う呪文は魔道語ではなく、通常言語 詠唱が遅い代わりにその純粋たる言葉は的確なイメージを形作り、効果を発揮する イル・ヴぃ・アース等のテンプレ詠唱では威力がどうしても限られる。今回はお互い本気の戦い、スピードなど関係ない 必要なのは純然たる力だ!


「世界を壊せ!世界を消滅させよ!世界を憎め!世界を嫌え! この世に蔓延はびこる純然たる悪よ! 私のもとに集いなさい! 私とともにこの最悪なる世界に破壊をもたらせ! 復讐せよ!お前たちに絶望を与えたこの世界に復讐せよ!」

クレアの詠唱は邪悪そのもの しかしてそれは強大な力を生む 


『グロォォォォォーリアス!!!!』


『シャドウゥゥゥゥアフィクション!!!!』

最強と最狂の戦い


その終結によりこの戦争は幕を閉じることになった。


















===================================




「・・・・・そしてパシリアル王国とミレニアーノ王国で起きた戦争は、二人の魔人の手によって終結しましたとさ」

母親は子供に本を読んであげている。

それは今ではこの国で誰もが知っている物語 


「ねえお母さん! 王女様はどうなっちゃったのかな?」


「そうねぇ 王女様は死んでしまったと言われているわね、二人の魔人のうち勝利した魔人のほうがあたり一帯に集結していた魔物を手当たり次第に皆殺しにして、その後はミレニアーノ王国の王城に突っ込んだの、戦争中だったから王城に人はあまりいなかったのだけどね、魔人が突っ込んだのはちょうど王座があった部屋みたいでね、それ以降王女様の姿は確認されてないのよ だから世間では巻き込まれて死んでしまったと言われているわ

魔人自身もその後姿を消してしまったらしいわね」


「王女様とってもかわいそうだね 大好きな人を助けられなかったうえに死んじゃったなんて」


「そうね、でもそれでよかったのかもしれないわよ? 一人で生きていく悲しみを味わうよりかわね、むずかしいことだけど」


「そっか~ でも」


「でも?」


「ぼくは王女様が死んだなんて思いたくないな」

笑顔で母親にそう言う少年


「あら?なんでかしら?」

母親もうれしそうに聞き返す


「だってぼくは『ハッピーエンド』が大好きだからね!」


「ふふ そうね! もしかしたら王女様は今もどこかで幸せに暮らしているかもしれないわね!」


「うん!」


「あらいい返事ね! お母さんうれしいから明日特別にケーキ食べさせてあげるわね!」


「え! 誕生日じゃないのにケーキ? やったー!」


「じゃぁ明日3時になったらちょっと遠くにある喫茶店に行きましょうね? 最近おいしいって評判のお店があるの」











「あなた! これをみてください」


「落ち着きなさい いったいどうしたというんだ?」

トール・k・マーカスは興奮している妻に静止をかけた。


「今ね?二人組みの郵便屋さんに素敵なカードを貰ったのよ なんでもトリグステン王国に素敵な喫茶店ができたらしいのよ?」


「喫茶店? それがいったいどうしたのだ? そんなものうちの近くにもあるだろうに それに二人組みだって? 手紙を運ぶだけなのにいまじゃぁ人を二人も使うのか?」


「そんなことはどうでもいいのよ! その郵便屋さんに聞いたんだけど、そのお店にはかわいい店員さんがいっぱい居るんですって! 赤い髪の綺麗な女の子に、白い髪の美人姉妹、極めつけはわたしの美少女ですって! キャー あとかなりの好青年もいるらしいわ! これは一度行く必要があると思わない? そういえばさっきの郵便屋さんもかなり美男美女だったわね~ エメラルドの瞳が映えていたわ~ 最近は美しい容姿を持った人が多いのね~」



「・・・そうだな 確かに一度『使用人全員を引き連れて』行く必要があるな」

トールは笑みを浮かべて妻を見る


「あなた!愛してる!」


妻はそんなおっとに抱きついた



「ところで、その喫茶店はなんて名前なのだ?」


「えっとですね~」

さきほど配達人からもらったカードを確認する。









「喫茶店End ですって」



























~~~~~~~~~~~Fin~~~~~~~~~~~~~













物語はここまで


本日8時ごろに最終話を投稿する予定です。

できれば最後までご覧ください



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