神様はどうやら頭がおかしいらしい
どれほどのときがたったのだろうか、
ふと眼を覚ますと目の前には壁があった
手には何故か手錠がしてあり着ているものといえば腰に巻きつけられた下半身を隠すためだけの布
さて・・・俺は確か普通の暮らしがしたいといって前の世界からマルスという世界に転移したはずだが?
こころの中で神に問いかける
(神よ・・・・聞こえているか?)
(聞こえてるよ~?無事ついたみたいだね、よかったよかった)
(神よ、俺は普通の暮らしがしたいといったはずだが?なぜこんな状況になっているのだ?)
(もしかして、今の状況は私のせいだと思ってるのかい?)
思ってるさ、きっと神の普通の定義が人間とは違ってたんだな
(違うよ、君は最初草原に転移したのさ、しかし次元移動の余波で意識を失っていてね、そこを奴隷商人が通りかかり、行き倒れと思われて奴隷にされたのさ、私やそっちの神の介入は一切ないと誓うよ)
(そうか、ならばこれが俺の運命だったのか、この世界での)
(ん?運命とかはよくわかんないけど奴隷がいやだったら普通にそこから抜け出して暮らせば?)
それもたしかに魅力的ではあるが
(いや・・・・・もう少しこのままで生きてみるさ、気に入らなかったら奴隷なんか辞めて普通に暮らすことにするぜ)
(ま、好きにしていいとおもうよ?君には神の次にすごい力があるんだからさ、、気ままにどうぞ)
(いきなり呼び出してすまなかったな、じゃぁまたなにかあったら呼ぶことにするよ、じゃあな)
(ば~い)
しかしこれからどうなるのか・・・・・奴隷商人に拾われたということは奴隷として売られるんかな~、それとも肉体労働でもさせられるのかな~
ふと上を見てみると煌びやかな服を着た人間が何人も柵越しにこちらを見ていた
高さにして4メートルちかく、見下ろされているのは少々気に入らないな
まぁおそらくこの世界の貴族かなんかだろうな
施設の状況から見て俺やほかのやつらは商品ってとこか・・・
しかし、あいつらのうちの誰かに買われるのか・・・・・・憂鬱だな
デブが6割を占めてるし・・・・・
しかし意外と子供ずれがちらほら見られる
この世界ではこれが普通の光景なんかな?
ふと目線をさまよわせていると一人の少女と眼が合った
金色の髪に金色の瞳、年齢は15から17といったところだろう
後ろには同じ髪と瞳を持つ男女がいた、年齢から言って両親だろう
家族を見る限りまともそうな一家だ、あれがいいな、買われるなら
本当はランダムに選ばれるのを待つほうが面白そうだができる限り普通の生活がいい
俺は少女に目を合わせ心に訴えかけてみた
(俺を買え・・・・・・・)
ふむ成功しただろうか?かなり弱めに訴えかけたのでなんとなくほかのやつよりは俺を気にかけるようになる程度だとはおもうが
そもそもあの家族が奴隷を買いに来たわけじゃなかったらまったく意味がないレベルの暗示だし、あとは運を天に任せるか
(ん?まかされてもいいよ~)
なんでお前人の心読んでるんだよ
いや介入しなくてもいいから
(そう?じゃあまたね~)
まったく、神は暇なんだろうか・・・・・・