・・・・・まさか感謝されるとは思わなかった
ルーラの背中にのり五分くらいするとスピードが落ちた。
目的地に着いたようだ
意外と近いな、
「ここだ」
そういわれたので背中から飛び降りる
するとルーラが突然吼えた
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
なんて言ってるのかわからん
当然だけど
するとすぐに十匹ぐらいの竜が現れた。
なるほど、ここが集合場所なのか
ひときわ目立つのが一匹いる、たぶんあれが長だろうな
「・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
なんか延々と話し合ってるし、なに言ってるのかわからないから困るな
まぁおそらく状況説明だろう
しばらくすると長っぽいのから話しかけられた。
「人間よ、話はきいた、ワシの血がほしいそうだな」
やっぱりこいつが長か
「はい」
そういうと長の近くにいるその他大勢がぎゃあぎゃあ言い出した
まぁ当然の反応か
「・・・・・・・・・・・・・・」
長っぽいのが大きい声を出すと周りが黙った。
たぶん静かにしろとかそんな感じのことを言ったんだろう
「さて、人間よ、ワシの血だったな、構わんぞ?もって行くがいい、といっても死ぬほど必要なわけではないのだろう?」
「はい、小瓶ひとつ分いただければ結構です。」
そう言って持ってきた小瓶を掲げる
「その程度ならかまわん」
なんか、案外あっさりくれるんだな、
「よろしいのですか?そんな簡単に」
「たかがワシの血をすこしくれてやる程度でお主のような脅威が消えてくれるなら安いもんじゃよ、おぬしたちにとってどのような価値があるのかは知らんがな、たかが血じゃ、」
たしかに、そう考えると、たかが血か
けど、ちょっと悪い気がしてくるな、こんなにあっさりもらえちゃうと
「竜の長、なにかお困りではないですか?このお礼に私にできることなら何でもさせていただきますが?」
そういうと長は笑いながら
「なんでもか・・・・・・ならばこの近辺の森に我らの餌場があるのだが、最近そこにどうやら魔人が住み着いたらしくてな、まだ我らが襲われたわけではないがうかつに幼き竜を近寄らせられんのよ、近々我らで徒党をくんで追い払おうと思っていたのだ、魔人は強大な相手、われらとて負けるつもりは無いが被害は少ないほうがいい、できるか?」
なるほど、それなら簡単だ、
「わかりました。魔人の脅威を取り除けばよいのですね?」
「ああ、そうだ、」
「ではその任を達成した後に私も報酬を受け取ることにいたします。つきましてはその森まで案内してくれる者がいると助かるのですが、それに私一人でいると他の竜に襲われる危険もありますし、魔人の脅威を取り除いた証人も必要でしょう?」
「わかった、ルーラよ、お前に頼む、この人間を手助けしてやれ、」
「仰せのままに、」
このこか、
「では早速行こう、早めに終わらせたい」
そう言ってルーラの背に飛び乗る
「では!」
「良き報を待っておる」
「ここだ、」
そう言って高度を下げるルーラ
どうやらここからは歩いて探さなければならないらしい
てか魔人か・・・・・・・・所謂悪魔族のことだろうな
前の世界にもいたし
「ルーラはその魔人見たことあるの?」
森の中を歩きながら聞いてみる
ちなみに今は人Verだ
「いや、私はない、見たのは一族の幼き竜だそうだ、たまたま近くにいたのを発見し急いで逃げてきたらしい、」
なるほど、てか魔人哀れ、何もしてないのに
「で?どうやって探すの?その魔人は」
案はあるのかな?
「歩いていればそのうち出会うだろう、近くの高い魔力を持った反応があればそれが魔人だ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・流石、寿命の長い竜族は考えることが違う
が俺はそんな悠長な策に乗るつもりは無い
そもそもいまだにこの森にいるのかわからないしな
まぁ前の世界の悪魔族の性格を考えるならたぶんこれでいるかいないかわかるだろう
「ルーラ耳ふさいでて?」
?を浮かべながら言うとおりにするルーラ
さてやるか
声を風に乗せて「まじぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!!!!!!!いるかぁぁぁぁぁぁぁ????????????」
森中に声が響き渡る。
すると
「魔人ってのはぁぁぁぁ俺のことかぁぁぁぁぁぁ?????????????????」
気のいい返事が聞こえた、方角は北、あっちのほうか
「ルーラ?いこうぜ!あっちの方だ」
手をとってひたすら森を突き進んでいく
無茶苦茶だとかルーラが言ってる気がするが気にしない
二人で森を進んでいくとしばらくして小屋を発見した。
「あれっぽいな」
二人して小屋に近づき扉をノックする、
すると入って良いぞ~と言われた。
中に入ると包丁片手に魚をさばいている男がいた。
「なぁお前が魔人か?」
十中八九そうだと思うが一応聞いておく
「おれ自身が自分のことを魔人って言ってるわけじゃねえから答えづらいがたぶんそうだぞ?・・・・・・で何か用か?」
ああ、そうだった。
「用っていうわけじゃないんだがな、とある竜の長に魔人が自分たちの餌場に住みついたようだからどうにかしてくれって依頼されたんだが・・・・・・・お前って竜を襲ったりするか?」
予想通りだが、まるで害意が無い
「ん?竜種をか?そんな意味ねえことしねえよ、っていうかむしろ可愛いから飼いたいぐらいだ、ってか聞いてくれよ、この前ちっこい竜を見つけたんだよ、でな?撫でようと思ってこっそり近づいたら俺を見た瞬間全部が全部飛んで行っちまってよ~
あれにはマジでへこんだぜ」
「だ、そうだが・・・・・・ルーラ、撫でさせてやれば?」
笑いながらちゃかす
「ん?そっちのお前竜なのか?・・・・・・」
興味津々でルーラを見つめる魔人
「冗談はよしてくれ・・・・・なんで私が」
「でだ・・・・・・そっちの話を聞く限り、俺の存在は竜にとってあまりよくは無いらしいな、」急に真面目な雰囲気になる魔人
「あ、ああ、小さい竜が怯えてしまっててな、」
「そうか、じゃぁ俺、出てくわ!」
あっさり言う魔人
「ああ、すみ易いいい森だったがこっちの方が後に着たんだし、迷惑はかけられない」
「そうか・・・・・すまない、・・・・でも驚いた、魔人は強大な力をもつ邪悪な存在と伝え聞いていたが、どうやら違うようだ」
あははと笑う魔人
「それぞれだよ、俺たちの中にだって良いやつもいればやなやつもいる、竜だってそうじゃないのかい?まぁ知らないけどさ」
「そうだな、すまなかった」
「じゃぁ俺はここから10キロほど北に行ったところに移動するよ、そこなら構わないだろ?」
「ああ、助かる」
「ん、じゃぁな!俺の名前はエドルフ」
「私はルーラだ、すまないな無理を言って」
「なーに、もともとそういう生き方をしてきたからな、問題ないさ、じゃあな」
・・・・・・俺、蚊帳の外だ・・・・まぁいいけどさ
「おい、そこのあんちゃん、」
「ん?俺か?」
ああっと言って何かを投げてくる魔人
「これは?」
「お近づきの品だよ、助けがほしくなったら魔力を込めな、気分がよかったら助けに行ってやる、二時間ほどで」
ありがとよっと一応言っておく
「俺はリアンだ、またな」
ああ、と言って手を振っていくエドルフ、面白いやつだったな
さて
「早速報告に行くか、任務大成功ってな」
まぁほとんどルーラがやった気がするが
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
長たちのもとに行き報告をする
といってもするのはルーラだが
「さて、待たせたな、人間よ、今回は助かった。礼を言おう」
「別にいいですよ、私は血の対価を払ったに過ぎないですからね、で・・・もらっていいんですよね?」
「ああ、かまわん・・・どれワシが自分で出してやろう」
そういって自分のつめで自分の肌のうろこを捲り爪を刺す
「ほれ、存分にとってよいぞ?」
ふむ・・・・・・・本当は小瓶一品で足りるのだが・・・・・ここはもう一本貰っておこうかな
「では失礼して・・・・・」
瓶を肌につけ、血を採る
おっけい
「ありがとうございました、私はこれで帰らせていただきます。」
空はもう真っ暗だが早いほうがいいだろう、三、四日を考えていたがこれなら日帰りできそうだ、いや帰る途中で一日経ってしまうか
「ふむ、急ぎなら送ってゆこう、ルーラ、町の近くまで乗せていきなさい」
これはラッキー
「ありがとうございます」
「ではな、またワシの血が必要になったら来るがいい、お主なら歓迎しよう」
歓迎って、まぁいいか
「でわ!」
そういってルーラに飛び乗る
はて・・・・・・宿代をケチるために壮大な経験をしてしまった。
古龍に会って、魔人に会って・・・・・・・・まったく、退屈しないな
すいません、
活動報告で16日中にもう一本あげると言ってたのに40分ほど遅れました。
お詫びしてお詫びするしかありません(涙
さてさて、物語もだんだんと進行してきました。
これからさきどうなるのでしょうか?
なんちゃって
感想を書いてくれている方どうもです!
これからもどしどし待ってます
前話で応募した男の名前はまだ募集してます。
でわ!