プロローグ
小説中には人によっては不愉快に感じる表現があるかもしれません
そういったものがあった場合読むのをやめてください
また不適切な表現があった場合作者にお知らせいただければ幸いです。
ここは地球、科学と魔術が双方発達し繁栄した世界
超大国ア○リカと技術国家○本が世界を牽引し繁栄した世界・・3年前までは
そこには二人の相対する者がいた、二人とも同じ容姿をしている、黒髪黒眼に黒いローブをまとう二人の姿は異様そのものだ。
「なぁ神よ・・・・・」
同じ容姿をもつ二人のうちの片方がもう片方に言う
「なんだい?人間君」
「俺はいったいなんなのだろうな?」
「ふむ・・別段哲学の講義を聴きたいわけではないのだろうに?君という存在の概念について知りたいわけでもあるまい?」
その通り、俺はそんなことが聞きたいわけではない、そんな知識などこの世界の滅亡と同時にすべて吸収している。
「ああ、三年前にこの世界に突如誕生した邪神、2000年もの長きにわたり続いた繁栄はあいつの誕生により終わったといえるだろう?」
「そうだね、うまく繁栄しすぎたがゆえに生まれた副産物の化け物、この世界ほど繁栄した世界を神の私ですら知らないからね、しかしそれですらすでに滅びた。やはり完璧な世界などないんだね」
自嘲気味に神は笑う
「繁栄しすぎたこの世界を壊すために誕生した邪神、そしてそれすら滅ぼそうとして生み出された俺、結果的には確かに俺は邪神に勝った、その反動で邪神は無理やり世界を原子に変換し吸収して存在を保とうとし、結果失敗・・そしてすべてが勝者である俺に集った。」
「いまでは神である私と話すことができるほどの化け物になったよね」
神は笑う、皮肉ではない・・・・こころから楽しそうに
「世界を救うための救世主として祭り上げられ、そのために戦ったのになったのは救世主じゃなくて孤独な人間だからな、わりにあわねえよ」
「なんだ、君は救世主になりたかったのかい?ヒーロー願望があったのかい?」
俺は神にからかわれてちょっとむっとなった。
「そうじゃない、ただ」
「ただ?」
「ただ普通に生きたかっただけだ。」
そう普通に、間違っても生まれた瞬間に18歳の、しかも最強の体を与えられ世界を救うために戦うような人生じゃない・・・・そう普通の
「じゃぁさ、別の世界で普通に暮らしなよ、どうせこの世界はもう何も存在してないんだからさ」
簡単に言ってくれる
「俺は神と違って次元魔法は使えんぞ?創造魔法も使えないしな」
無論普通の魔法は使えるが次元魔法や創造魔法は昔から神のみに行使できるといわれている魔法だ、空間魔法も本当はその域なのだが昔大賢者が神より授かり、3年前までは普通に商品として空間魔法が施されたバックなども売られていたらしい(俺は知識でしか知らないが)
「そうだね、じゃぁ使えるようにしてあげるよ・・・・・はい!もう使えるよ?」
そんな簡単に神の魔法を授けていいものなのか?
なんか見知らぬ力が宿った感じはするが・・・・・
「次元魔法はね知能のある者に教えたりするといろんな世界に簡単に行き来できちゃうからこの先も絶対に教えない魔法なんだ、管理が面倒になるし、創造魔法は教えてもよかったんだけど、そうすると世界の発展が止まる恐れがあるから教えなかったんだよね、あと一応言っておくけど次元魔法は人に教えちゃだめだよ?」
教えるなといわれてもそもそも感覚でしか体得してない魔法をどう教えろというんだこの神は・・・・・
「さて、そろそろいくかい?こんなところにいてもつまらないだろう?」
「そうだな、で・・・・・どうやって飛べばいいんだ?」
「簡単だよ?念じればいいんだよ、世界の名はマルス・・・・もっともこれは別の神がつけた名前だから現地の人間の呼び名は違うかもしれないけどね」
「そこはどんな世界なんだ?そもそもその世界の神は俺が来ることを了承しているのか?」
「ん?大丈夫だよ?さっき確認取ったから、世界をここと同じ状態にしたりしなければ犯罪を犯そうが王様になろうが何しようが構わないって言ってたよ? あと世界観だけど、この世界の科学が極端に発展してないVerだって言ってた。」
「そうか、わかった・・・・・ありがとな」
「別にいいよ、私はこれからこの世界をとりあえずなんとか復元してみるから」
「そうか・・・がんばれよ?」
そういって男は消えた。
人間に応援される神もなんか面白いなと思う神だった。
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