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その8

南の街道には七大国の内でも南にあるフィジーラの軍が中心に展開していた。

もちろん、エルダスの南側にある小国との共同戦線である。


フィジーラの他にもエスターやセダなどの小国の軍も参加していた。


前衛には近接戦闘を得意とする騎馬勢と歩兵の小隊がすり鉢状に構え、その一番奥に盾を目的とした軍と魔導士の軍が控えていた。


両サイドには魔導士の代わりに遠距離を得意とする弓兵が背後に控え後方支援と同時に破滅の紋章を持つセフィラのモンスター軍を取り囲んだ際の集中攻撃のための軍が配備されていた。


モンスターは従来作戦行動をする生き物ではない。


フィーアは南の街道を見下ろせるセダのカリスの一番高い見張台となっている塔の上から布陣を見つめた。

「鶴翼の形」

取り囲んで殲滅しようということですね


それにフィジーラのアーチャー王子は頷き

「ええ、モンスターは突進型です」

必ず楕円の形になってくる

「問題は破滅の紋章を持つ者ですが…」

と言いフィーアを見ると

「王族は全員亡くなったと聞きました」

戦術を知っているものか知らぬものかでこの戦いは変わってくると思います

と告げた。


フィーアはそれに頷き

「そうですね」

と言い

「万が一の時の為に私は前戦の後方に付こうと思っています」

と告げた。


アーチャーはそれに

「いえ、それはなりません」

今この事態に多くの国が力を合わせられているのは貴方がいるからです

「失うわけには参りません」

と言うと

「私は父王にいないものとして…そう告げて参りました」

今から前線へ行く予定ですので

「貴方は交戦開始の知らせを他にお知らせください」

と剣を手に一礼して立ち去った。


フィーアはそれを見つめ

「…アーチャー王子」

と呟くと、魔法陣から杖を呼び出し

「伝令の杖ケーリュケウスよ」

南の街道

「セダのカリスで破滅の紋章と交戦と他の街道に布陣している軍とノースクロスとコーリコスに伝えよ」

と呪を唱えた。


先端に羽を携え蛇が巻き付いた彫刻のされた杖が輝くと姿を消した。

その伝令は世界へと急速に届けられたのである。


セダのカリスの街の手前で最初の戦いが始まったのである。


モンスターを引き連れたセフィラは破滅の紋章が輝く左手を振り上げると

「さぁ!この血塗られた世界の秩序を破壊し世界に終わりを!!」

と振り下ろした。


同時にモンスターの黒い群れがフィジーラを中心とした有志軍へと突進したのである。

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