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その1

赤く染まる夜空。

赤く染まる森。


それは全て紅蓮に燃える王城が醸し出す光景であった。


黒い覇者のマントを纏い高い崖の上からそれを見下ろすセフィラは抑揚のない口調で

「終わったな」

と呟いた。


世界で唯一の紋章…破滅の紋章。

それがセフィラの左手の平に強く輝いている。


どんな正義の勇者も。

どんな強靭な英雄も。


この破滅の紋章に勝つことは出来ない。


セフィラはクククと笑いを零すと黒い瞳に紅い紅い終焉の炎を写して

「さあ!終末の宴の始まりだ!」

とバサァとマントを翻して告げた。


彼の背後に幾千のモンスターが集い、鬨の声のように雄叫びをあげていた。


チート王は破滅の夢を見る


ノースクロスは北を守る聖塔。

そこには白の聖女フィーアが世界の安寧を願い座していた。


彼女は不穏な噂が流れていた東へ送っていた使者・クリストファー・ウェールが戻ると、その報告を聞き深い溜息を零した。

「とうとう…破滅の紋章が目覚めたのですね」


クリストファーは跪き

「東のエルダスの王都が一夜の内に陥落しました」

王族は誰も救いだすことが

と視線を伏せた。


フィーアは両手を強く組み合わせ

「エルダスの王族がしてきた噂は聞いております」

美しい娘を王城に攫い訴えるとその村を焼き

「年貢を納められなくても村を」

と顔を顰めた。

「あの国に破滅の紋章があった事は他の国の」

いえ私を含めた聖塔を守護する者の憂いでもありました


クリストファーはフィーアを見ると

「それで」

破滅の紋章に対抗する手立ては

と告げた。


フィーアは息を吸い込み吐き出すと

「破滅の紋章は異常な紋章です」

相手の力を受け

「それをそのまま増強させて利用できる」

つまり相手が強ければ自らは更に強く

「倒す方法はありません」

と答えた。


彼女は天を仰ぐように

「ただ一人」

且つて破滅の紋章をもつ者を倒し封印した者がいましたが

「人々はその者を利用し…裏切り…追放してしまったのです」

と告げた。


そして、聖塔の高い場所にある窓を見つめ

「今…貴方は何処で何をしているのでしょう」

と心で呟いた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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