第1話 転生したら王子様!?
と、いうことで2話となります。結構色んなところに伏線を貼るのが好きなのでそこら辺も是非探してみてくださいね。
『オギャア!オギャア!』
…生まれ…たのか?
『おお!生まれたぞ!よく頑張ったなアラウダ!』
『はい…グレイス様…。』
『おめでとうございます。男の子でございますよ。王妃殿下お疲れ様でした。』
『本当か!?それならばこの国も安泰だな!』
『名前は何にいたしますか?』
『それならば決めてある。オルド…其方の名はオルド・レクス・コンコルディアだ。』
『良い名前ですね。グレイス様。』
『アラウダも疲れただろう………』
『…………………』
『…………』
『…』
…何か話しているようだが言語が違うせいで何もわからんわ。
…とりあえず現状把握だ。中世風の雰囲気で見るからに貴族、もしくはそれに準ずる家だろう。両親の年齢的に見て第1子か?だめだこれぐらいしかわからない。あ、でも暖かいからおそらくは春じゃないか?
…そういえばあの画面、ステータスとでも言おうか。あれになんか新しい情報ないかな?
名前 オルド・レクス・コンコルディア
年齢 0歳
性別 男
種族 人族?
権能 閲覧不可
称号 閲覧不可
魔力 ∞
神力 ∞
職業 第1王子
…第1王子か。ってことは将来は国王ってこと?めんどくさそう…いや、でもそれも楽しいかもな。俺の今までの知識フル活用すれば結構ゲームみたいで面白いかも。魔力と神力に関してはまあ十中八九あの地獄のせいだろうな。てか普通はスキルじゃないの?権能って何さ?
…とりあえずまずは言葉だよな。どうやって覚えようか?大体この世界の教育水準もわからんしなぁ。言葉…あ!そうだ!父親とかのステータスで名前がわかるからまずは名前の発音から始めればいいんじゃね?
…やってみるか。
…ということで3ヶ月ほどかけて練習しているが案外簡単だった。発音は英語に近い感じでなんとなくあの言語な気がする。文字がわかればいいんだけどなぁ。一通りの言語は前世でマスターしていたのもあってそこまで苦でもないしな。
…それよりも…
『オルド、ご飯の時間ですよ〜。』
…これよこれ。マジであかん。(なかみは)いい歳こいた大人がこんなふうにご飯をもらったりおむつを変えてもらうのはマジでメンタルがガリガリと削られる。本当に拷問並みだよ。全く。
そんなこんなでいつもはのんびりと過ごしていたが今日は少し違った。
『そうだ。オルド様。今日は庭園にお散歩に行ってみましょうか。』
…なんとなくだがおそらくどこかに散歩に行くんじゃないじゃないか?ほら、そうっぽいぞ。廊下を歩いていると何やら書類を持った人がこっちに向かってきている。
…そうだ!書類にはもちろん文字が書いてあるはず!
赤ん坊の体でその人に向かって手を伸ばす。
『おっと!すみません。』
書類が落ちてくる。
『大丈夫ですよって王子殿下は何やら熱心に紙を見ておりますが…』
…さっと拾って読むと…やっぱりそうだ!ここで使われてるのはラテン語だ!英語の元となっている言語だから多少は聞き取れたということか。
『今返しますね。ほら、だめですよ。』
…ああ、取られてしまった。でもこれくらいなら多分覚えられるぞ。
『ほら、着きましたよ〜。』
…考え込んでしまっていたのかいつのまにか目的の場所に着いたようだ。庭園か。綺麗だな。
その日は庭園を見回って帰ったが俺はあの庭園がとても気に入った。
いかがでしたか?まあ普通に考えても言葉を覚えるのは大変ですよねぇ。言葉ってどうやって覚えられるんだろう。