プロローグ1 地獄
どうも初めて小説を書く神楽です。何かありましたら教えてください。感想や評価もお願いします。
地獄編を長々と書くつもりはないので1話でおしまいです。その分少し長いですが何卒ご了承ください。
「嘘…だろ…。」
俺は笛木 和也。高校生の時に両親が莫大な借金を残して蒸発。破産手続きをしてしまえば楽になれたかもしれないがそんなことは絶対に嫌だという謎のプライドから俺は昼夜、業種を問わずに働き続けた。弁護士にも相談してなんとか借金を減額させながらようやく23歳で借金の完済に成功した。
だが俺の体はもう壊れていた。満足に睡眠も取らず、食べ物も食べない。そうして俺はあっけなく死んだ。原因は過労死だった。
そうしてやっと死後の世界にきたわけだがここはどこからどう見ても地獄。
「嘘…だろ…。」
「本当だ。この大罪人。貴様は地獄の中でも1番の場所に連れて行ってやる。」
「は?」
どんなに借金があっても何も悪いことはせずに生きてきたのにどうして…。
そこから先はまさに地獄の日々だった。
よく聞くような地獄とはかけ離れた本物の地獄。
何年経っただろうか。300兆年あたりから感覚もおかしくなってきた。
…あぁ。俺もうダメなのかなぁ。
そんな地獄で生きている中で段々と地獄が弱くなっているような気がした。
それは日に日に強く感じるようになり、いつの間にか何も感じなくなった。
その日から何もされなくなった。
ふと興味本位でやってみたくなっただけ。自分に付いている拘束具を壊そうとしてみるとそれはあっけなく壊れた。
「なに!?」
…確かたまに奴らが傷を負ったとき不思議な力で治っていたな。
試しに身体中の傷や呪い、毒などに治れと心の中で思った。
すると辺りを眩い光が覆い体は自由を取り戻した。
自分の力を確認してみたいと思うと目の前に画面が現れた。
名前 不明
年齢 不明
性別 不明
種族 不明
権能 不明
称号 不明
魔力 不明
神力 不明
職業 不明
全てが不明。ただこの場所には魔力があり、ただ今まで空っぽだった泉から魔力と神力が溢れ出てきて今までの苦行のおかげか使い方もわかった。
その瞬間今まで心の奥底に収められていた感情が一気に爆発した。
そこから先はよく覚えていないがとにかく手当たり次第に地獄の全てを壊し続けた。
閻魔大王とかいう奴も倒した。地獄を更地に変えると閻魔大王が復活した。
「っ!」
「よせ、戦う気はない。」
「…」
「貴様のことを神が調べた。貴様は本来罰を与えるはずの者と同姓同名でしかも姿もそっくりだったことから間違えられていたのだ。あの地獄は外の時間と中の時間の差が違いすぎるため、貴様はさっきあそこに行って今戻ってきたのと大差ない。気付かなかったでどうにかなる問題ではないが本当にすまない。これは私の本心だ。」
「復活したのも神っていうやつの力か?」
「ああ。今から貴様には神の元へ行ってもらう。そこから先は神が話す。」
「場所は特定した。今向かう。」
「は?」
御伽噺に出てくるような天使を連れた神がいる空間にたどり着く。
「あなたは誤ってあの地獄へ行ってしまったと聞いています。天国に送ってあげましょう。」
「馬鹿なことを抜かしやがるなテメェ。ふざけんじゃねえぞ。」
「神に向かって何たる言葉を!」
向かってきた天使を全員倒す。
「せっかくの私の言葉を無駄にするとは。愚かな魂ですね。あなた如きで私に攻撃が届くとでも?」
「邪魔だ。」
「…え?」
心臓部分にポッカリと穴が空いた神が驚いたようにこっちをみる。
「なるほど。でも私はそんなものでは死にません。」
「…地獄の業火」
「え?…ぎゃぁぁぁぁ…!」
「うっせえな人をあんな状態にしといて謝罪もなしかよふざけるな。」
ここにきて初めて聞くような機械音が頭に流れる。
ピロン
『神を殺しました。世界から注目されます。特典として転生の魔法陣が現れます。なお、転生はガチャで決まります。これよりガチャ空間へ転移します。』
「は?」
ガチャだけがポツンと置かれた空間に出る。
「ガチャを回せってことか?」
ガチャを回すと見たこともないようなただ目を奪われるような綺麗なガチャ玉が出てきた。
『ガチャ結果…*26dmk3h…ピー!今の状況では不可能です。転生時の職業が決まりました。転生の準備が開始されます。尚、現在までに得た全ての能力、記憶は引き継がれます。…転生の準備が完了しました。これより転生を開始いたします。』
「おいおいマジかよ。」
膨大な数の魔法陣が足元に表示される。
「一応全部覚えとこ。…転生か。地獄にいたのは最悪だったけど色々得れるものもあったからまあ次の生に期待するか。それにしてもガチャは一体なんだったんだ?」
そんなこんなで俺は転生した。
いかがでしたか?書いていても少し煩わしいとは思ったんですが主人公の性格を作っていく1番大切な描写ですのでこの物語を楽しむ前の設定とでも思ってくださいね。