♥ 城下町で装備を揃える 2
アルラシール
「 …………棍棒の握り方も扱い方も知らないよ… 」
ガチャ●●
「 大丈夫だよ、アッス!
ボクが教えるから一緒に練習しようね 」
●●え●●
「 棍棒じゃなくて、 “ アクションロッド ” って名前の武器みたいだね。
店主さん、装備してる武具一式とこのアクションロッドをください 」
店主
「 毎度あり! 」
ガチャ●●
「 あ、そうだ。
これと、これと、これも一緒にお願いします 」
ガチャ●●は目を付けていた他の装備品も何品かカウンターに置いた。
●●え●●が店主と値引き交渉をしている。
まるで大阪名物がめついオバタリアンみたいだな。
●●え●●の値切り交渉術が予想を遥かに超えるレベルでエグかった。
●●え●●のエグい値切り交渉も無事に済んで、武具の買い物は終わった。
ガチャ●●
「 いっぱい値切ってもらえたね! 」
●●え●●
「 儲ける為に仕入れ額よりも高値で販売して利益を得るのは当たり前の事だけど、盛り過ぎるのは良くないよ。
かなり値切ったけど、あれでも十分に利益が取れるから問題ないよ 」
アルラシール
「 ●●え●●は頼もしいなぁ……ははは… 」
あの武具屋は一体幾らの利益しか得られなかったんだか…。
ガチャ●●
「 次は道具屋だね。
フィールドに出たら野宿をする事になるから、アウトドア用品やキャンプ用品を揃えないとだね 」
●●え●●
「 道具屋は此方だよ。
行こう! 」
道具屋でも●●え●●とガチャ●●が率先をしてアウトドア用品やキャンプ用品を吟味して選んでくれる。
それ以外にも生活必需品を大人買いしたり、戦闘中に使う道具を大人買いしたり、魔道具を大人買いしたり、寝具類,着替え,食材,調味料,香辛料,食器,食具,調理器具なんかも大人買いをしていた。
魔道具が使われた調理台や浴槽,旅には必需品となる簡易トイレなんかも惜しむ事なく買っていた。
フィールドで野糞なんかしたくないしな…。
僕は犬や猫じゃないし、一応は≪ サントシーグ皇国 ≫皇子なわけだし。
簡易トイレは必需品だな。
簡易トイレに専用の紙袋を取り付けて用を足したり排泄するわけだが──、紙袋の中へ土を入れたら丸めて穴を掘って埋めてしまうのが一般的だ。
時間が経てば紙袋は溶けて土に還るし、中の排泄物も肥やしになる。
だから、穴を掘るシャベルも必要だし、尻を拭くのに使う便紙も買う必要があった。
ガチャ●●
「 ──う〜ん…取り敢えずはこんな感じかな〜? 」
●●え●●
「 そうだね。
実際に旅を始めれば、足りない物も出て来るし不必要な物も分かって来るよ。
必要ない物は高値で転売しようね 」
●●え●●の口から “ 転売 ” なんて言葉を聞く事になるとは……世も末か??
アルラシール
「 買い物は済んだって事で良いのか?
買い忘れとか無いか? 」
ガチャ●●
「 多分、大丈夫だよ。
干し肉,燻製,生肉,ジャム類,乾物類,小麦粉なんかも買ったし── 」
●●え●●
「 取れ立ての新鮮な玉子が欲しいね。
玉子要員として、鶏を買おう。
ミルク要員として、乳牛も欲しいね。
ミルクをバター,チーズ,ヨーグルトに加工すれば料理のレパートリーも増えるし、立ち寄った≪ 集落 ≫≪ 部落 ≫≪ 村落 ≫て販売も出来るよ 」
ガチャ●●
「 それなら、バター製造機,チーズ製造機,ヨーグルト製造機が必要になるね。
安全な牛乳を提供する為の牛乳製造機と乳搾り機も買わないとね 」
●●え●●
「 早速、買いに行こう! 」
そんなわけで話が膨れて他にも買う物が増えた。
鶏と乳牛もを連れて旅をするのか??
……………大丈夫なのか??
そんなこんなで、必要な製造機を表通りの店舗で買い揃えた後は、裏通りでしか営業していない怪しい店舗へ足を運んでいた。
──*──*──*── 裏通り
アルラシール
「 ●●え●●,ガチャ●●──、此処って人身売買とか平気でしてる奴隷商や如何わしい店舗ばっかが並ぶ “ 大人の世界 ” だろ?
こんな所に来て一体何を買うって言うんだ? 」
ガチャ●●
「 鶏と乳牛だよ 」
アルラシール
「 それなら表通りの店でも買えるじゃないか 」
●●え●●
「 戦力は多い方が良いよ。
戦える鶏と戦える乳牛を買うんだから、裏通りが適しているよ 」
アルラシール
「 戦力って……。
ガチャ●●が居るのに…… 」
ガチャ●●
「 ボクは●●の子供だから、手加減が出来ないからね〜〜 」
アルラシール
「 はぁ……。
今迄の買い物で一体幾ら使い果たしたのか知らないけど……、●●え●●とガチャ●●に任せるよ… 」
僕は諦めた。
僕が楽に旅を出来るように色々としてくれているのは、誰でもない●●え●●とガチャ●●だからだ。
──*──*──*── 奴隷商
アルラシール
「 …………奴隷かよ!!
奴隷を買っちゃうのかよ?
皇子が奴隷を連れて旅をするんかいっ!! 」
●●え●●
「 奴隷だけじゃなくて珍しい動物も売買されているんだよ。
──すみませ〜〜〜ん。
無精卵の玉子を産む鶏と乳牛を買いたいんですけど、お願いします 」
普通に買い物するテンションかよ…。
店内から現れた店員が奴隷商の中を案内してくれる。
見た事のない亜人類や珍しい動物,怪物の子供なんかが檻に入れられている。
一寸した見世物小屋みたいな感じだ。
酷い事をするもんだと思う反面、動物園で暮らしている動物を知っているからなのか不快感は然程ない。
嫌悪感を抱かないのは、これはこれで問題かも知れないな。
ガチャ●●
「 色んな動物が居て美味しそうだね 」
アルラシール
「 ──はぁ?!
美味しそう?!
何…言ってんだ?? 」
ガチャ●●
「 だってボクは●●の子供だから、肉食なんだよ。
色んな御馳走が並んでいるから目移りしちゃうよ〜〜♥ 」
アルラシール
「 …………頼むから食べないでくれよ、マジで!! 」