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2/11

♥ 前世の記憶が戻った 1


 此(こ)処(こ)は……病院…の病室……にしては──、かなり豪華に見えるんだけど……。


 僕は上半身を起こして、室内を見回してみた。


 あぁ……何(なん)だ。


 見慣れた部屋だった。


 此(こ)処(こ)は僕の──前世の僕じゃなくて今世の僕の自室だ。


 僕は……突然、脱力感に襲われて…全身に力が入らなくなって……自分では立てれなくなった後(あと)……そのまま意識を失ったんだ…。


 あれから何(なん)日(にち)が過ぎたんだろう??


 いや──、僕は知っている筈だ。


 だって僕は宙に浮きながら…ベッドの中で苦しみながら眠っている僕自身の姿を見詰めていたからだ。






アルラシール

「 ……あれ?

  何(なん)だろう??

  手の甲に緑色と青色に光ってる?? 」


  左手の甲には緑色の光で、右手の甲には青色の光だ。


アルラシール

「 ……一体何(なん)の光だろう?? 」


  不思議に思って光を触(さわ)ってみたり、ずっと見ていたら──、次第に光は弱(よわ)々(よわ)しく光ながら消えていった。


 本(ほん)当(とう)に何(なん)だったんだろう…??


 首を傾げながら光の消えた両手の甲を繁(しげ)々(しげ)と見ていたら、部屋に設置されている両扉のドアが開(あ)いた。


 只今絶賛身籠り中のお母様(オリゴートゥル)と専属侍女頭が入って来(き)た。


 専属侍女頭はお母様(オリゴートゥル)と共に≪ ハベシュリ王国 ≫から来(き)たお母様(オリゴートゥル)付きの侍女だった人で、幼い頃からプライベート込み込みでお母様(オリゴートゥル)が1番信頼している専属侍女頭だ。











 1週間程(ほど)、ベッドの中で苦しみながら眠っていた所為で、12歳の誕生日を祝えぬまま終わってしまった日から、もう直(す)ぐ3年が経とうとしている。


 僕は6日後に15歳を迎える。


 翌月になれば成人扱いされるようになる。


 僕は未(いま)だに父上(サントシーグ国皇)を説得させる事が出来ないでいた。


 どんなに時間を作って父上(サントシーグ国皇)に皇位継承権放棄の話をしても承諾をしてもらえない。


 タイムリミットは6日しかない。


 この6日間で父上(サントシーグ国皇)を説得させられなければ、僕は皇位継承権放棄の儀式を執り行(おこな)ってもらう事が出来ないんだ。


 何(なん)とかしないといけない。


 だけど、どうしたら父上(サントシーグ国皇)に納得してもらえるような話が出来るんだろう…。


アルラシール

「 ──あの、頑固親父めぇ!!

  何(なん)で皇位継承権放棄をさせてくれないんだっ!!

  大人の醜い権力争いや皇位継承権争いな(・)ん(・)か(・)に巻き込まれたくないって言うのに!! 」


?

『 そんなに嫌(いや)なら家出しちゃえば良(い)いんじゃないのかなぁ? 』


?

『 そうだね。

  本(ほん)当(とう)に嫌(いや)なら、行動で示すと良(い)いよね 』


アルラシール

「 だ…誰だ?!

  何(ど)処(こ)から声が聞こえてるんだ?! 」


?

『 そっかぁ、未(ま)だボク達の姿は見えないんだね 』


?

『 アルス君、君(きみ)に授けられた能(のう)力(りき)を解放するんだよ 』


アルラシール

「 ──は?

  能(のう)力(りき)を解放する??

  一体何(なん)の事を言ってるんだ?

  僕は能(のう)力(りき)なんて誰からも授かってない! 」


?

『 そんな事ないよ、アッス。

  君(きみ)はぐ(・)り(・)っ(・)ぺ(・)神(しん)から能(のう)力(りき)を授かったんだ 』


?

『 臨死体験をした時に特殊能(のう)力(りき)を授かった事で、一命を取り止(と)める事が出来たんだよ 』


アルラシール

「 一命を取り止(と)める??

  僕は……あの日、死んでいたかも知れないって事なのか? 」


?

『 そうだよ。

  運が良(よ)かったね!

  アッスはラッキーボーイだよ! 』


?

『 アルス君──、両腕を前に伸ばして、左右の甲をクロスするんだ。

  両手は握ってね。

  出来たら、 “ 能(のう)力(りき)解放 ” って叫ぶんだ 』


?

『 その後(あと)に“ とこしえの神(かみ)──、ぐ(・)り(・)っ(・)ぺ(・)神(しん)の使徒をガチャ召喚!! ” って叫ぶのも忘れないでね 』


アルラシール

「 ……………… 」


 頗(すこぶ)る怪しい声に導かれるままに、僕は言われた通(とお)りにしてみる事にした。


 やっても何(なに)も起きなければ、それはそれでいいと割り切る事にしたんだ。


 最悪「 幻聴が聞こえる 」って事にして、別荘へ移って老後まで療養生活を満喫するのも良(い)いかも知れない。


 両腕を前に伸ばして、両手は握ったままで、左右の甲が上になるようにクロスをさせて────。


アルラシール

「 能(のう)力(りき)解放!! 」


 そう叫ぶと、左右の甲が眩(まばゆ)く光り出した。


 左手の甲からは緑色の光が輝いて、右手の甲には青色の光が輝いている。


アルラシール

「 ──とこしえの神(かみ)、ぐ(・)り(・)っ(・)ぺ(・)神(しん)の使徒をガチャ召喚っ!! 」


 僕が叫ぶと緑色の光と青色の光が両手の甲の上で混ざり合い、光が弾け飛んだ。


 眩(まばゆ)い光は消えてしまった。


アルラシール

「 光が消えた…… 」


?

「 やっと会えるたね、アッス〜〜。

  初めましてだね!

  ボクはガチャ●●(ピー)だよ。

  古(いにしえ)の時代に産まれた●●(バキュン)の子供で、永遠の5歳だよ。

  今から宜しくね〜〜。

  仲良くしようね 」


アルラシール

「 は……?? 」


?

「 初めまして、こんにちは。

  ボク、●●え●●(自主規制)です。

  ボクは古(いにしえ)の時代で一世を風(ふう)靡(び)した子守り用●●ッ●(バキューン)だよ。

  今から末長く宜しくね。

  ふふふふふ 」


アルラシール

「 はぁぁぁぁぁぁッッッ?! 」


 僕は突如、目の前に現れた2体の存在に対して、思わず叫び声を上げてしまった。


 初めて見た筈なのに、初めて見た気がしない。


 何(な)故(ぜ)か、物凄ぉ~~~~く懐(なつ)かしい気持ちになるのは何(なん)でなんだろう?


 僕は彼(かれ)等(ら)を知っているのか??


 だけど、初見なのは明らかだ。


 いや……どう見ても初めて見る存在なのに、知っている感が拭えない。


 とある言葉が喉の上まで出掛かっている。


 知っているんだ…………僕は……彼(かれ)等(ら)の正体を──。


アルラシール

「 ガチャ●●(ピー)と●●え●●(自主規制)じゃないかーーーーーーい!! 」


ガチャ●●

「 うん、そうだよ。

  さっき自己紹介したよね 」


●●え●●

「 そうそう。

  アルス君とボク達は生涯の魂絆友(メイト)になったんだよ。

  これからはず(・)っ(・)と(・)一緒だよ 」


アルラシール

「 メイト…… 」


ガチャ●●

「 う〜んとねぇ、魂(たましい)と絆で繋がった友達って意味だよ 」

◎ 訂正しました。

  11歳 ─→ 12歳

  3年 ─→ 4年

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