表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/23

幼馴染の正体

『いいか蒼太。お前は俺の██だ』


『うん…』


『なら泣くな。お前は頭も良いし飲み込みも早い』


『いつかは俺のようになれる時がくる』


『む、むりだよ…』


『無理じゃない。あの女の子を守りたいんだろ?』


『ちーちゃんのこと…?』


『そうだ』


『うん…!僕ちーちゃんのことを守れるくらい強くなりたい!』


『その意気だ!よし、今日は集団での戦い方を教えてやる』


『うん!』


「はっ!!」


勢いよく起き上がる。

服に汗が滲んでいた。

なにかとても大切な夢を見た気がする。

だがどうしても思い出せない。


「今…何時だ?」


時計を確認すると、朝の六時半だった。

少し早起きだが、せっかく起きたのだからなにかしよう。

部屋を出て廊下の先にあるベランダに出る。


「ふぅ……」


汗のこともあってか少し肌寒い。

薄い青色に染まっている空を見上げながら涼しんでいると、後ろから声がした。


「そーちゃんも早起き?」


「千聖もか」


「うん」


そう言って千聖は俺の隣にやってくる。

暴力団のことで少し気になっていたことを千聖に聞こうとすると、


「暴力団の後始末はしっかりとやっておいたから、そーちゃんはなにも気にしなくていいよ」


と、千聖はもうわかっていたかのようにそう言った。

もう一つ、疑問に思っていたことを千聖に問いかける。


「千聖は、千聖の家はどういうところなんだ?」


「やっぱり気になる?」


「ああ。すごく気になる」


「言いたくないって言ったら?」


「言いたくなるまで待つさ」


千聖は二ヒヒと笑ってこっちを向いた。


「言うよ。そーちゃんには隠し事はしたくないしね」


千聖は少しを間を空けて、話し始めた。


「お母さん白石財閥の当主で、お父さんは海外マフィアのボス、その二人が出会って私がいるの」


「……ごめん言葉が出ない」


正直今口がガン開きになりそうで仕方がない。

千聖に間抜け面は晒すまいという意地でなんとかしている。


「あははは!無理に平静を保たなくていいよ?」


「なっ、気づいてたのか」


「そーちゃんのことならわかるよっ」


「ぐっ……」


いつもの事なのに妙に照れてしまう。


「でも、よく千聖のお母さんの父親は許可したな。普通マフィアのボスとは結婚を許さないと思うが…」


「ううん。そーちゃんの考えであってるよ。もう死んだけど、おじいちゃんは猛反対してたってお母さんが言ってた」


「え、じゃあなんで……」


「お母さんがムカついて毒殺したって」


「……」


千聖の口からもの凄い内容のものが出てきた気がする。

うん、きっと気のせいだ!

俺は今のをなかったかのように話を変える。


「と、とりあえず飯食おうぜ!腹減ったし!」


「どしたの急に」


「いや、なんでもない!あはっはっはっ!」


ぎこちなく笑いながら俺は千聖と食堂に向かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 笑う所でないでしょ。 反社道バリバリと言う。 親族毒殺するのの娘とか・・・。
[一言] 危害を加えてくる敵は殺してもいいかなと思うけど、味方(身内)の反対意見を出す人間を殺すのはなぁという来はします。病みキャラならまだしも、もうちょっと頭のよいきゃらにしてほしいです。今のままだ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ