プロローグ
読もうとしてくださってありがとうございます。
ああ、やっぱり!何で!?何でなの!?
何故……何故、眼鏡で冷たくて辛辣で近寄り難いけど友人と話してる時はよく笑うツンデレっぽいけど独占欲が強くて最初はヒロインを拒絶してたけどだんだんヒロインに心を開いて好きになるのに、必ず正統派イケメン高身長御曹司とか言うチート男とヒロインはくっついて振られるの!?現実世界の学園モノの小説もそう!ならば異世界は!?…………何でなのーー!?!?
結局ヒロインは正統派イケメン高身長金持ちと付き合うんだ……。
そんなの、そんなのないっ!!!私は、どうしてもツンデレ冷血眼鏡がヒロインと結ばれるところが見たいっっ!!!最後に振られて、でもヒロインとチート男の恋を応援するなんて…………!いい奴過ぎるだろ!?なんだよ!お人好しなの!?冷血眼鏡どこいった!?ああん!?
そんなの、そんなの…………
泣いちゃうでしょうがっ!!!!
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不肖、谷 彩湖。武道一家に生まれ17年、今まで柔道、剣道、護身術等殆どの武道を幼少の頃から叩き込まれ、運動神経抜群。そこら辺の男ならば瞬殺とまでは行かないが、自分の身を守る位は出来るようになっていた。私自身も体を動かすことは好きで進んでどんどん吸収していった。
だが如何せん、我が家は厳しすぎたのだ。学校から寄り道をすることも許されず、直ぐに家に帰り稽古。夕飯を食べるとすぐ様勉強。寝るのは深夜2時を回ってからだ。朝も6:30に起床しランニング、それが終わると兄と瞑想する。朝食を食べ学校へ行く。因みにテストで95点以下を取ると寝袋を渡され庭で野宿だ。
そんな生活では不満も溜まり、スマホを買ってくれな買ったことで私の溜まりに溜まった不満は限界を迎えた。学校に行かず昼間から遊び呆け、喧嘩ばかり。誰とも連まずにいつも1人でゲーセンに行ったり、散歩をする。誰とも連まないのに喧嘩では負け無し。家に帰っても入れて貰えないから窓を割り、入る。冷蔵庫を漁り、腹を満たし風呂に入り寝る。
当然、家族はそれを止める。兄に窘められ、父にはいきなり技をかけられた。逆に兄を味方にし、父は技をかけてくるばかりだったので卑怯な手をふんだんに使い簀巻きにして家の前に転がしておいた。それを見た母が、写真を撮ってSNSにアップしてバズったと喜んでいた。
結局父が、「スマホも買うし、勉強も運動も強制しないから元の彩湖に戻ってくれ!!!!!」と土下座されたので喜んで戻った。学校の勉強はちゃんとしていたし鍛錬もしていたので特には困らなかった。中間テストにも間に合って安心したが、クラスの頭のいい子に「谷さんが戻ってこなかったら僕が学年1位だったのにぃー!!!!」と発狂された。
そして、私は出会ったのだ。ネット小説に……!!!
私は見事にハマった。特に学園モノの恋愛が好きだった。生徒会役員との恋、最後にヒロインは誰を選ぶのか……。私は胸を躍らせ頬を染め読み耽った。だが、不思議な事にどの小説を読んでも正統派イケメン高身長金持ちがヒロインに選ばれる。他にもチャラ男、ツンデレ冷血眼鏡、可愛い系。私の好みは断然ツンデレ冷血眼鏡だった。幸せになって欲しかった。それなのに、ほぼ全ての作品で振られ、ヒロインと正統派イケメン高身長金持ちの恋を応援する…………。そんなツンデレ冷血眼鏡に聞きたい。
じゃあ、お前はいつ幸せになるんだ?
誰と幸せになるつもりだ?
ヒロインを思って結婚しないのか?
親の決めた相手と妥協で結婚?
それとも他にもっと好きな人が?
私は、私は、ツンデレ冷血眼鏡にも幸せになって欲しいんだぁーーー!!!!!!!
そして冒頭に戻る。
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1年後、私はこの世から去った。
御歳18歳だった。死因は街中でナイフを振り回した男から、腰を抜かし動けなくなっている女性を庇って死んでしまったらしい。
私は死ぬ間際、来世こそはツンデレ冷血眼鏡をヒロインとくっつけて幸せにしたい。と思いなが死んだ。
そしてその願いは、叶えられた。いや、叶えるチャンスを与えられた。
私はいつか読んだ小説の世界に転生した。
読んでくださりありがとうございました。次話も読んでください。