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お願い、私の下半身を探して
夏樹(僕の実の妹)と下校していると誰かに足首を掴まれた。僕が足元を見るとそこには下半身がない少女がいた。
「……お願い、私の下半身を探して」
「はぁ……最後に自分の下半身を見たのはいつだ?」
「えーっと、いつものように電車が来るまで携帯の画面見てたんだけど、いきなり誰かに背中を押されて、そしたら電車が」
「ストップ。それ以上何も言うな。えーっと、とりあえず駅に行ってみようか」
「うん」
僕がぱっと見、中学生くらいの茶髪ショートちゃんをお姫様抱っこすると彼女は頬を赤らめた。
「あ、ありがとう」
それを見た夏樹はプクッと頬を膨らませた。
「夏樹、先に帰ってていいぞ。多分、遅くなるから」
「分かった。気をつけてね」
「ああ、分かった。じゃあ、行こうか」
「は、はい」
よし、尾行しよう。この子、すでにメスの顔になってるから。




