968/1938
白い蛇
放課後、僕が昇降口に行くと白い蛇が僕の下駄箱をじーっと見つめていた。
「……何か用か?」
「あー、えーっと、あなたが雅人さんですか?」
「ああ、そうだ。それで? 用件はなんだ?」
「あー、えーっとですね。私が住んでいる祠を直してほしいんですよ」
「誰にやられた?」
「あー、いや、別に人間が壊したわけではありません。原因は祠の老朽化です」
「そうか。分かった。それじゃあ、そこまで案内してくれ」
「え? あー、はい、分かりました。えっと、報酬は」
「いらないよ。それより早くしないと今日中に直せなくなるぞ」
「あっ! そうですね! では、私についてきてください!」
「ああ」




