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お兄ちゃんは先輩のこと好きなの?

 僕が家に帰ると夏樹なつき(僕の実の妹)が出迎えてくれた。


「ただいま」


「……おかえり」


 ん? ちょっと機嫌が悪いな。僕が先輩と戦ってたからかな?


夏樹なつき


「お兄ちゃんは先輩のこと好きなの?」


 ※夏樹なつきの心臓の半分は彼のものなので彼の情報はリアルタイムで彼女に伝わります。


「え? いや、今日初めて会ったからそんな感情微塵もないぞ」


「そっか。良かった」


 夏樹なつきは何かつぶやくとニッコリ笑った。


「お兄ちゃん! 今日の晩ごはんなあに?」


「今日はコロッケだ」


「やったー! 私、お兄ちゃんのコロッケ大好きー!!」


「そうか、そうか。じゃあ、さっそく作らないといけないな」


 僕が洗面所へ向かおうとすると、彼女は僕を呼び止めた。


「ねえ、お兄ちゃん」


「なんだ?」


「さっき人間の闇使ってたよね?」


「え? あー、まあ、そうだな。それがどうかしたのか?」


「いや、えっと、その……なんともないのかなーって思って」


「え? あー、そういえば、なんともないな。何でだろう」


「そっか。なら、いいんだけど」


「心配してくれてありがとう。でも、僕は大丈夫だ。あっ、もし僕が人間の闇に乗っ取られそうになったら、また痛めつけてくれ」


「うん、分かった!!」


 夏樹なつきになら何をされてもいい。今すぐ殺されてもいい。殺されるのなら夏樹なつきがいい。僕はそんなことを考えながら洗面所へ向かった。

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