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お兄さんは集団生活好き?

 この大百足おおむかでに狙われてるのか。


「ねえ、お兄さん」


「なんだ?」


「私の体隅々まできれいにしてね」


「え? あー、うん、最初からそうするつもりだよ」


「そう。あっ、あんまり強く洗わないでね。化けの皮剥がれちゃうから」


「分かった」


 化けの皮ってなんだ? この、いったい何者なんだ?


「ねえ、お兄さん」


「なんだ?」


「お兄さんは集団生活好き?」


「うーん、どうだろう。でも、嫌いではないな」


「そう。でも、一人になりたい時あるでしょ?」


「あー、まあ、あるな」


「その時、どうしてる? 部屋に閉じこもる? それとも」


「あー、でも、外に出て気分転換するのもありだな」


「……そっか。ありがとう、お兄さん」


「え? あー、うん、どういたしまして」


「ねえ、お兄さん」


「なんだ?」


「お兄さんの背中流していい?」


「別にいいけど背中だけだぞ」


「うん」


 あれ? なんか少し機嫌良くなってるな。どうしてだろう。

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