やつの封印は明日の正午解けるよ
よし、話の話題を少し変えよう。
「えーっと、とりあえず夜刀神が封印されている場所を教えてくれないか?」
「君が通っている高校の地下室にいるよ」
「え? 地下室? そんなのうちの高校にあったかなー?」
「あるよ。あと、やつの封印は明日の正午解けるよ」
「へえ、そうなんだー……って、あ、明日!? もうほとんど時間がないじゃないか!!」
「本当は私たち十王だけでどうにかしようと思ってたんだけど、最新の調査の結果どうも全盛期の私たちでもやつを再封印することはできないみたいなんだよー」
「それ、もしかして昨日判定したのか?」
「昨日というか、今日の午前中だね」
「なんだって!? じゃあ、早くなんとかしないといけないじゃないか!!」
「うん、そうだね。でも、やつは今も強くなってるから多分もう誰にも止められないよ」
「どうしてそうなる前に何もしなかったんだ?」
「やつが放つ瘴気は強力でねー、十王クラスでも近づくだけで失神してしまうんだよー」
「手の出しようがないってことか。ん? じゃあ、さっき言ってた調査は誰がやったんだ?」
「君のクラスメイトに目がいい娘がいるでしょ? あの娘に頼んだんだよ」
『|百々目鬼《とどめき 羅々』か……。
「そうか。うーんと、つまり、十王や地獄、鬼姫の力を使ってもやつを倒すもしくは再封印できないってことだな」
倒せる可能性がないわけじゃないけど、良くて相打ち悪くて地球終了だからな……。
「なんかごめんね、力になれなくて」
「いや、いいよ。まあ、とりあえず校舎から出ないように強力な結界を作らないといけないなー」
「そうだねー」




