お兄ちゃん中毒
上級吸血鬼のアリシア・ブラッドドレイン(金髪ロングの美幼女)は僕の血を欲している。しかし、夏樹(僕の実の妹)はそれを阻止している。
「なぜ雅人の娘たちは良くて我はダメなんだ?」
「お兄ちゃんの娘にはお兄ちゃんの血が流れてるから大丈夫だけど赤の他人が吸ったらお兄ちゃん中毒になっちゃうんだよ!」
「なるほど。そういうことか。しかし、我は今空腹状態だ。この状態が長く続けば、いずれ吸血衝動に負けて暴れ始めるぞ?」
「そんなの我慢すればいいじゃん!」
「ふむ、ではお前は雅人が誰かのものになったら笑顔で祝福できるのか?」
「絶対無理。そいつ殺す。あと、そいつの関係者全員殺す」
「雅人、こいつ我より頭おかしいぞ。大丈夫か?」
「うーん、夏樹は昔からこんな感じだから大丈夫かどうかはちょっと分からないなー」
「あー、そういえばそうだったな。こいつはそういうやつだったな。よし、ではこうしよう。我と雅人が抱擁をしてお互いの温もりを分け合う。そしてその際、生命力を少しだけ分けてもらう。どうだ? これなら中毒にはならないだろう?」
「うん、いいよ。あー、あと、お兄ちゃん中毒ね」
「そここだわるのか。まあ、いい。では、雅人よ。我を抱け……じゃなくて抱きしめろ」
「あー、うん、分かった。あっ、そうそう、このあと夏樹にもするつもりだから、それまでここにいてくれ」
「うん! 分かった!!」
「単純なやつだな」
「それ、絶対に本人に言うなよ」
「分かっている。さぁ、雅人、我をお前の好きにしていいぞ」
「誤解されるようなこと言わないでください」
「我は誤解されても構わないぞ」
「はぁ……まったく、お前ってやつは……」




