表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
827/1937

カリギュラ効果か……

 姫凛きりん(僕とりんの娘)が僕の体を洗ってくれている。

 生後一日ちょっとなのに僕の体を熟知しているのはやはり僕の血を飲んで成長しているからだろうか。あと、妙に色っぽい。無意識のうちにドキッとしてしまう。


「ねえ、おとーたん」


「な、なんだ?」


「おとーたんのそれ、とっても苦しそうだよ。わたちがすっきりさせてあげようか?」


 どうしていちいち耳元で囁くんだろう。


「いや、いい。そのうちえるから」


「ふーん、そうなんだ。でも、わたちがおとーたんのそばにいる限り、きっとそれは元気なままだよ」


「だとしても僕はお前にこれを触らせるつもりはない」


「そっか。よし、じゃあ、その気にさせちゃおう♡」


「お前、僕の話ちゃんと聞いてたか?」


「うん、聞いてたよ。でも、しちゃダメって言われたら余計にしたくならない?」


「カリギュラ効果か……」


「かり、何?」


「鶴の恩返しの終盤にある現象みたいなものだ」


「あー、決して部屋を覗かないでくださいって言われてたのに部屋覗いちゃうやつね」


「ああ、そうだ。要するに拘束しすぎると逆に暴走しやすくなるということだ」


「なるほどー」


「だ、旦那様! 私も一緒に入ってもいいですか!」


「あー、それは別にいいけど……。全部、見えてるぞ」


「え? あっ! ご、ごめんなさい! 見たくないですよね! こんな貧相な体なんて!!」


「別にいいと思うぞ。これから大きくなる可能性があるって証拠なんだから」


「そ……そうですよね! よおし、明日から頑張るぞー!」


「おかーたんって詐欺とかに引っかかりそうだよね」


「それ、絶対本人に言うなよ」


「うん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ