ガーン!
ん? なんか廊下の方から物音が聞こえたような……。気のせいかな?
「ねえねえ、雅人の娘見せてー」
「なあんだ、さっきの物音は鬼姫の足音だったのか?」
「え? あー、うん、そうよ。それよりあたしにも抱っこさせてー」
「やっ!」
「は? こいつ、なんであたしのこと警戒してるの?」
「さぁ? 日頃の行いが悪いからじゃないか?」
「そ、そんな! ね、ねえ、あたしに抱っこさせてよー」
「やっ!!」
「ガーン!」
「姫凛、お前容赦ないな」
「あー?」
「まあ、いい。それよりお腹空かないか? あっ、そういえば赤ちゃんって何食べるんだろう。やっぱり母乳かな?」
「はっ! ど、どうしましょう! 私、それ出ません!」
「凛、大丈夫だ。最近は粉ミルクというものがあってだな」
「やっ!」
「え? 嫌なのか? 困ったなー」
「姫凛さんは雅人さんの血と凛さんの霊力でできています。ということで試しに凛さんの霊力を与えてみましょう」
「そうだな。それがいい。ありがとう、童子」
「どういたしまして」
「き、姫凛ちゃーん、私の霊力あげますよー」
「やっ!」
「ガーン!」
「あー! あー!」
「え? なんだって?」
「お父さんの霊力ちょうだい! と言っています」
「ええ……。うーん、でも赤ちゃんに血を飲ませるのはちょっと」
「大丈夫です。彼女は人ではないのですから」
「あー、まあ、それはそうだけど。はぁ……仕方ない。童子、僕の首筋を少し切ってくれ」
「はい、分かりました」




