〇〇しないと出られないんです!!
凛(狐っ娘)が作った『きつねうどん』を食べた直後、僕は意識を失った。
僕の意識が戻った時、凛の実家の天井が目に入った。なんとなく凛の家の人たちの仕業だなーと思いつつ、僕はゆっくり上体を起こした。
「……旦那様」
「やあ、凛。ん? 少し顔色悪いな、大丈夫?」
「……怒らないんですか?」
「うーん、お前が料理に睡眠薬を入れるようなやつじゃないってことは分かってるから全然そういう気持ちにはならないよ。というか、お前の家の人たちの仕業だろ?」
「はい……」
「やっぱりそうか。でも、困ったなー。今回は鬼姫いないんだよなー。うーん、でも、まあ、なんとかなるだろう」
「無理です」
「え?」
「こ、この部屋は……そ、その……あの……わ、私と旦那様が〇〇しないと出られないんです!!」
それ、まだ流行ってるのかー。
「あー、なるほど、考えたな」
「ど、どうしましょう! 私たちこのまま一生出られないんでしょうか!!」
「うーんと、とりあえず落ち着こうな。はーい、深呼吸してー」
「は、はい! スー、ハー、スー、ハー」
「よし、オッケー。えっと、〇〇っていうのはアレかな? その、子孫を残す的な」
「あー、はい、それです」
「ふーん、そうなんだ……。えっと、要するに凛の両親は孫の顔が見たいってことだよな?」
「え? あー、はい、おそらく」
「そっか。なら、アレでいいな」
「アレ?」




