メスガキモード
それから一週間後。
「えっと、カプセルン」
「何ですか?」
「お前のその姿はいったい……」
「人型モードです」
「へえ、お前にそんな機能あったんだな」
「はい。もう少し幼い方が良かったですか?」
「いや、いい。というか、それ誰がモデルなんだ?」
「ここ数日、若い男性の好みの女性のタイプを調べていたんですが、その時に発見した『メスガキ』という単語の意味を知った時、これなら私にもできそうだなーと思いまして」
「なぜそれならできると思ったんだ……。まあ、いい。それよりこれからどこに行くんだ?」
「そんなことも分からないの? ざーこ♡」
あっ、メスガキモードになった。
「えっと、じゃあ、公園に行こうか」
「うわー、徒歩で行けて、しかもうちから一番近いデートスポットに行くんだー。まあ、別にいいけど」
いいのか。
「そうか。じゃあ、行こうか」
「ひゃん!!」
「え?」
「な、なんでいきなり手なんかつないでるの? ちゃんと許可取ってよー」
「一応デートなんだからこれくらいいいだろ。それとも僕と手をつなぐのは嫌か?」
「い、嫌じゃないけどー。いきなりレディの手を握るのはどうかと思うなー」
「そうか。それじゃあ……お手をどうぞ、レディ」
あっ、顔真っ赤になった。
「ふ、ふんっ! やればできるじゃない!」
「よし、じゃあ、行こうか」
「う、うん」
あれ? なんかもうすでに……うーん、気のせいか。




