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あなたに興味があるからです
僕と童子セカンドが仲良く手をつないで夜道を歩いていると、はぐれ死神のリリナ・デスサイスが現れた。
「ごきげんよう。元、器さん」
「こんばんは。鬼姫なら家にいますよ」
「それは知っています」
「じゃあ、どうして僕の前に現れたんですか?」
「あなたに興味があるからです」
「は?」
「あなたは厄災級の力を持つ鬼『鬼姫』の魂を宿していながら、心を砕かれることなく今も生きています。ああ、早く調べたい。私のこの手で解剖したい!」
「警察呼びますよ?」
「別にいいですよ。警察が来る前にあなたを誘拐しますから」
時間稼ぎはしているが、いつ誘拐されてもおかしくない。童子、早く来てくれ。




