表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
786/1940

少しずつ

 鬼姫ききと山本家が交わした契約を解除する方法は分かったが、彼女は存在自体が厄災級であるため今の状態のまま彼女の魂を元の体に戻すと手がつけられなくなる可能性がある。そのため僕は座敷童子の童子わらこに何か解決策がないかたずねてみた。


「ないです」


「いやいや、そんなことないだろ。可能性が低くてもいいから教えてくれよ」


「なら、私と結婚してください」


「うーんと、紙切れ一枚で僕を縛ろうとするのやめてくれないか?」


「では、子どもを作りましょう」


「えーっと、お前は欲求不満なのか?」


「はい、そうです。なので私をなぐさめてください」


「うーん、どうしても教えたくないのか?」


「いいですか? まずあの鬼は怒りを制御できません」


「いや、家をめちゃくちゃにされて怒らないやつの方がおかしいだろ」


「だとしても! それに関わった子たちの血縁者全員を殺す必要ありますか? ありませんよね? それに彼女のせいで多くの神々が亡くなりました」


「まあ、彼女の逆鱗げきりんに触れちゃったからなー。それにお前だって僕が誰かに殺されたら嫌だろう?」


「そんなことになったら私は世界を呪います」


「ええ……というか、お前もあいつと同類なんだな」


「同類? 私は世界が認識する前に全てを終わらせます。ですが、彼女はずっと暴れ続けます。だから、あんな大事件になったんです」


「じゃあ、彼女の魂を少しずつ彼女の体に戻してやればいいんじゃないか? それなら何かあっても僕たちで止められるだろう?」


「……だといいのですが」


「えっと、とりあえず試してみないか? 誰もやったことないんだろ?」


「はい」


「じゃあ、明日山頂にある神社に行こう」


「分かりました」


 不安しかありませんね……。一応、あの方たちに連絡しておきましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ