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寒い……
文字使いの掟を破ってしまった私は裁判が始まるまでの間地下にある牢屋に入ることになりました。
「寒い……」
「そうか。じゃあ、あっためてやるよ」
「あー、ありがとうございます……って、雅人さん!? どうしてあなたがここにいるんですか!?」
「さて、どうしてだろうなー。正直、僕にも分からないよ」
「え、えっと、一応私はここから出ることはできません。もうすぐ私は罰を受けますので」
「あー、それなら多分大丈夫だと思うぞ。鬼姫が『ちょっと文字使いたちが集まってる部屋見てくるー』とか言いながら僕の体から出ていったから」
「え? あの戦闘狂がですか?」
「ああ。あー、あとなんか試したいことがあるとも言ってたなー」
「試したいこと? ま、まさか!」
嫌な予感がします。早くなんとかしなければ!!




