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時間だ、行くぞ
座敷童子の童子は寝る前に常に僕の家の周囲を覆っている結界の決定を少し変えた。彼女が眠っていても無限に進化するようにしたのだ。これで彼女はようやく熟睡できるようになった。
「雅人さん」
「ん? なんだ?」
「いえ、なんでもありません」
「なんだよ、悩みがあるならちゃんと言ってくれないと分からないぞ?」
「……そう、ですね。では、言います。三日経っても私が起きなかったら私のお腹を思い切り殴ってください」
「いやいや、そんなことできるわけ」
「お願いします」
そう言う彼女の目は本気だった。
「そうか。分かった。じゃあ、いってきます」
「いってらっしゃい」
僕は童子の額を優しく撫でると彼女の部屋から出ていった。
「……時間だ、行くぞ」
「……はい」
私の魂はとある組織の使者と一緒にとある組織がある場所へと向かい始めました。さようなら、雅人さん。もっとあなたと一緒にいたかったです。




