うーん、どうしようかなー
再び校長室までやってきてしまった僕。これから何をされるのかは分からないが、早めに帰宅できるように努力するとしよう。
「あのー、来ましたよー」
「まったく、君の耳かきスキルは異常だったよ」
「そうですか?」
「そうだよ! あんなの知っちゃったらもう君でしか満足できないよ!!」
「そうですか。それで本題は……」
ミニミニ九ちゃんは僕がいるところまでやってくると両手でお椀を作った。
「この中に君の体液か体毛を」
「じゃあ、体毛で」
「どうして即答するのかなー。でも、君らしいね。それじゃあ君の髪の毛一本ちょうだい☆」
「それはできません」
「えー! なんでー!?」
「知らない人に遺伝子情報を渡したくないからです」
「知らない人って、ひどいなー。はぁ……どうしよう。このままだと私、消されちゃうよ」
「え? 誰にですか?」
「私の本体にだよ。背が高くてグラマラスな九尾の狐に」
「そんなの逆に消せばいいじゃないですか」
「え?」
「どんな妖怪でも魂が消えてしまえば消滅してしまいます。なので、それの魂さえどうにかしてしまえば、あとはどうにでもなります」
「えー、そうかなー?」
「右腕が本体より勝ることだってあるんですから大丈夫ですよ。さぁ、早く決断を」
「うーん、どうしようかなー」




