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くだらない

 妹と座敷童子の論争(半分殺し合い)はまだ終わらない。

 しかし、それを終わらせようとするものが現れた。


「くだらない……。あー、くだらない! くだらない! ねえ、そろそろ終わらせてよ。正直、飽きてきたから」


 鬼姫きき(主人公の体を借りている)はそう言いながら、二人の間に割って入った。


「あなたにそんなことを言われる筋合いはありません! 今すぐ消えてください!!」


「そうだよ。邪魔だよ」


 は?


「だったら、早く仲直りしなさいよ。兄妹だと結婚できないから諦めろだとか、お兄ちゃんは私のものだとか、そんなくだらないことで言い争わないでよ」


「そ、そんなことありません! 私は真面目にこの問題を解決しようと」


 はい?


「だったら、どうしてケンカしてるの? 相手の意見をろくに聞いてもいないのに」


「だったら、どうしろと言うのですか! 今の夏樹なつきさんが話し合いに応じてくれるとでも思っているのですか?」


 あー、うるさい、うるさい。

 小さなお母さんが何か言ってるよ……。


「あー、ごめん。ちょっと黙ってて」


 鬼姫きき夏樹なつき(主人公の妹)の元に向かうと、こう言った。


夏樹なつきちゃん、一旦落ち着こうよ。ね?」


「お兄ちゃんの体を使って私に話しかけないで」


 いや、それは今、関係ないんだけど。


「それは無理。あと正直、うざい。少し黙ろうか」


 彼女はニコニコ笑うと、彼女の脳内に自分のとある記憶の一部分を送信した。

 その直後、夏樹なつきは意識を失った。


夏樹なつきさん!」


 座敷童子は彼女が床にキスする前に受け止めた。


「えーっと、あとは、あんただけね」


「い、いったい何をするつもりですか? や、やめてください」


 あー、うん、無理。


「あたしねー、やめろと言われたら、やりたくなるんだよねー」


 彼女はニコニコ笑いながら、彼女の脳内に自分のとある記憶の一部分を送信した。


「……!?」


「おっとっと。ちょっとやりすぎちゃったかな? まあ、いいか。結果的に静かになったし」


 彼女は意識を失っている二人をひょいとかつぐと、自分の体の持ち主のベッドに寝かせた。

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