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お兄ちゃん! おかわり!
僕と千夏(黒髪ショートの女学生)で作ったカレーをみんなおいしそうに食べているなー。
「お兄ちゃん! おかわり!」
「はいはい」
「雅人さん、福神漬け取ってください」
「はいはい」
「旦那様! そろそろごはんがなくなります!」
「そうか。じゃあ、また炊飯器に頑張ってもらおう」
相変わらずみんなよく食べるなー。特に……。
「お兄ちゃん、どうしたの? 私の顔に何かついてる?」
「いや、おいしそうに食べるなーと思って」
「えー、そうかなー? でも、なんか嬉しいなー」
夏樹(僕の実の妹)はそう言うと小さなカレーが盛り付けてあるスプーンを後頭部にあるもう一つの口まで運ぶ。
その様子を千夏は目をパチクリさせながら見ている。普通の人間にはやはり夏樹の食べ方や容姿は異様に見えるのかな。
でも、僕にとっての普通はこれだからなー。僕はそんなことを考えながらカレーを少しずつ食べ進めた。




