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違うよ
僕が洗面所に行くと夏樹(僕の実の妹)が先回りしていた。
「ねえ、お兄ちゃん」
「なんだ?」
「あの女とお風呂に入るって本当?」
「ああ、本当だ」
「どうして! もう私はいらないってこと!?」
「なぜそうなる。えっとな、これには事情があるんだよ」
「それは知ってるよ。でもね、それを知った時、私すごく嫌な気持ちになったんだよ。なぜだか分かる?」
「えっと、僕が千夏さんと一緒にお風呂に入るからか?」
「違うよ。お兄ちゃんがメスと一緒にお風呂に入るからだよ」
「そうか。じゃあ、夏樹も一緒に入ろう」
「え? いいの?」
「ああ、いいぞ。見張りというかボディガードがいた方がもしもの時になんとかなるしお前もその方がいいだろ?」
「そう、だね。うん、そうしよう。じゃあ、私先に入ってるね」
「分かった。あー、そうだ。千夏さんにバレないようにしろよー」
「はーい」
さてと、それじゃあソファでくつろいでいる千夏(黒髪ショートの女学生)を呼びに行くか。




